旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

駅弁コレクション303 「あなごの天ばら寿し」(西明石駅)

2022-12-08 11:47:49 | 駅弁コレクション
【あなごの天ばら寿し】(西明石駅)
                            2022.12.8投稿

2021年(令和3年)5月23日
 マエダ「全国有名駅弁大会」で購入 価格1,201円
                        [製造元](株)淡路屋

 明石海峡大橋をイメージした吊り橋とアナゴのイラストに、中身の写真を印刷した掛紙(スリーブ)です。


 容器はごく普通です。


 御飯は、人参・椎茸・筍のみじん切りが入った醤油味で、薄味の炊き込御飯を酢飯にしたものです。
 その上に、メインの穴子の天ぷらを細切りにしたものが5~6切れ。そしてえび煮、イクラ醤油漬け、味付け山菜(ワラビの醤油漬けのような・・・)、天かすをちらし、最後に焼き海苔を載せて、生姜甘酢漬けが添えてあります。




 「今までこんな駅弁を、見たことも食べたこともない。」と言うのが、食べ終わっての正直な感想です。
 まず、「炊き込み御飯の酢飯」。比較的薄味な炊き込み御飯を酢飯にしているので、冷めても美味しい。
 次ぎに、「揚げ物・煮物・生もの」と、調理が全く違う具材の組み合わせ。細切りですが、穴子の味が確りしていてイクラ醤油漬けやエビ煮との相性も結構言良い。
 面白い着想というか、奇抜なアイディアというか、実際食べ始めると箸が進みました。
 個人的には、天かすはもう少し少なく、もしくは無くても良いかなぁ~。焼き海苔は韓国のり風で、これはこれでいいのでしょうね。
 2021年(令和3年)と2021年(令和3年)の『元祖有名駅弁と全国うまいもの大会』で販売されたり、各地の駅弁大会でも販売されたりした駅弁ですが、掛紙(スリーブ)に「明石駅弁」と書いてありますが、JR明石駅や山陽明石駅での販売実績が無いようなので、限りなく『疑義駅弁』ではないかと思っています。

 製造元の淡路屋は、明治時代初期には「淡宇」の屋号で、大阪・曾根崎新地で料亭を営んでいたそうです。
 駅弁販売開始は1903年(明治36年)、かつての阪鶴鉄道(尼崎から福知山を経て舞鶴を結んでいた鉄道路線)池田駅。その後各駅を転々とし、第二次世界大戦敗戦後の食糧難期に、当時の運輸省より神戸駅の駅弁店となることを要請され、それを受けて神戸駅へ移転し現在の礎を築いたようです。
 かつては六甲道駅、三ノ宮駅、元町駅、明石駅など神戸市周辺の主要駅で駅弁を手広く販売していたが、2020年(令和2年)3月現在直営店があるのは神戸駅・新神戸駅・西明石駅・芦屋駅のみとなっています。
淡路屋といえば、神戸牛をたっぷり使った「神戸牛めし」、蛸壺風の陶器の容器に入った「ひっぱりだこ飯」など、人気駅弁が多数有りますが、日本初の加熱式駅弁は、1987年(昭和62年)に淡路屋から『あっちっちスチーム弁当』として発売されました。
 『あっちっちスチーム弁当』は商標登録され、今でも淡路屋の加熱式駅弁にはロゴマークが付いています。




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