平成以降‘広い球場’が増えたのだが・・・

 今から30年前の今頃のプロ野球は昭和の流れを引き継ぎジャイ
アンツが球界の中心にいたし、本拠地の東京ドームも完成3年目と
いう事で‘夢の球場’的な描写をされていた。

 そんな中で東京ドームが完成した時は両翼が100mでセンターは
122mと広くフェンスも4、24mとそびえ立つ感じで、前本拠地だっ
た後楽園球場が両翼90m以下だったのを考えると凄まじく広い球場
ができたと思ったのだ。

 当然ながらプロ野球OB達を中心にした評論家達は‘ジャイアンツは
球場が広くなったのだからホームランで点を取るスタイルは捨て、
機動力を全面に押し出したスタイルに切り替えるべき’的な声がやた
らと多かったのを思い出す。

 ところが30年経った今は両翼は100mではあるものの左中間&右中
間のふくらみがないので、‘狭い球場’と言われはじめたのだから驚く
のだ。

 そういえば東京ドーム開場10年前の78年に横浜スタジアムが完成
した時は両翼が94、2mでセンター117、7mだっただけでなくフェンス
の高さが5mもあるので、前年まで両翼89mセンター118mの狭い川
崎球場がホエールズの本拠地だった事から‘野球が変わる’‘‘ホームラン
よりも機動力を’という論調が多かったし実際にホエールズは近藤貞夫
監督時代の85年に1番・高木豊、2番・加藤博一、3番・屋鋪要という
俊足の選手を並べたスーパーカートリオで活躍していた。

 しかし今では横浜スタジアムのサイズでは両翼94mは最も狭い球場
という事になっており、東京ドームが典型的なホームランが出やすい
球場のように言われているが横浜も負けてはいないと思う。

 こうしてみると平成以降の30年間でできた球場は千葉マリンから
始まり福岡&大阪&ナゴヤ&札幌ドーム、そして宮城球場やマツダ
スタジアムと広い球場がどんどんできている。

 ただし当初は広い球場だからこそ外野手の肩と足が重要になると
いわれていたのだが特に札幌ドームのようなファウルゾーンも広い
球場になると臨場感がなく、そこで臨場感を求めてファウルゾーン
を狭くするための東京ドームでいうエキサイトシートのようなスタ
ンドをせり出させるなどの工夫が見られるようになった。

 つまり平成の初め頃までは昭和の名残で狭い球場が残っていたの
で広い球場待望論が出ていたものの、時代が進むにつれて広過ぎる
と臨場感がないという事に気付きファウルゾーンにスタンドを設け
て臨場感を意識してもらうようになったという事だろう。

 

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