2015夏の甲子園 第11日

秋田商、仙台育英、興南が８強＝関東一の長嶋はサヨナラ弾―高校野球

　3回戦2日目が行われる11日目でベスト8が決まるのだが、今日の
注目カードは第2試合の関東一－中京大中京戦。

　高岡商相手の初戦で8－0から追い付かれながら何とか振り切った
関東一打線の凄さは1番のオコエを中心に特筆モノだが反面8点差を
追い付かれた投手陣の建て直しが課題だが、中京のエース・上野を
相手にどこまで得点できるか。

　第1試合は健大高崎の機動力を前面に押し出した攻めを秋田商の
1枚エース・成田が、どこまで凌げるか。

　第3試合は強打の仙台育英と機動力の花巻東という東北勢同士の
一戦になるが、ここ数年 優勝候補といわれる大型チームを作って
来る育英は小回りの利くチームに意外な脆さを見せるので花巻が
そういう戦いをできるかどうかだろう。

　第4試合は初戦で逆転サヨナラ勝ちをした興南が地力＋勢いで有利
ではあるが、鳥羽が地元の利を生かしてどこまで粘れるか。

　第1試合：健大高崎 3⑩4 秋田商

　1回に高崎が内野安打で出塁した2番が盗塁し4番のタイムリーで先制
すると、秋田も2回に5番がヒットで出塁すると7番が四球で2アウト
1・2塁から8番の2ベースで逆転し4回にも4番&5番の連打にバントエラーで
満塁から7番のスクイズで3－1とリードを広げる。

　2回以降1安打に抑えられていた高崎は8回に1アウトから2番&3番の
連打とWスチール悪送球で1点差にすると、4番の3ベースで追い付き
更に5番の内野ゴロで3塁ランナーがホームに突っ込むもののタッチア
ウト。

　これで流れは高崎と思われたのだが10回に秋田は2アウトから1番&
2番の長短打で1点を勝ち越し、粘る高崎打線の反撃を凌ぎ逃げ切った。

　高崎とすれば8回に追い付いた後5番の遊ゴロで3塁ランナーがホームで
タッチアウトとなり、直後に内野安打と四球で2アウト満塁としながら
一気に逆転できなかった事が結果的に響いた。

　第2試合：関東一 1－0 中京大中京

　1回に中京は2番&4番のヒットと四球で2アウト満塁から6番が打ち返
したセンターへの大飛球をセンターの趙ファインプレーで阻まれると、
2回以降も6回以外は毎回ランナーを出すものの得点できず。

　上野の前に5回までノーヒットだった関東も6回の初ヒットから流れを
取り戻し7回にヒットと内野安打で1アウト1・3塁のチャンスを迎えるが、
後続を絶たれて迎えた9回に1アウトから5番のHRでサヨナラ勝ち。

　前半 中京、後半 関東一という流れだったのだが、中京にとって惜し
まれるのは初戦で打ち込まれた投手陣が思ったよりよく前半で打ち崩せ
なかったのが悔やまれる。

　第3試合：仙台育英 4－3 花巻東

　1回に育英は1番がヒットで出塁するとバントで2塁に進み3番四球の
1・2塁から4番&5番の連続タイムリーで2点を先行。

　花巻も その裏に四球で出塁した1番をバントで送り3番のタイムリーで
1点を返すと、2回に育英は内野安打で出塁した7番を9番の2ベースで返し
3－1とリードを広げる。

　4回に4番のHRで1点差に追い上げられると6回に育英も1アウトから
ヒットで出塁した9番がバントで2塁に進み2番のタイムリーで4点目を
上げるが、花巻も7回にエラーで出塁した6番がバントと犠牲フライで
1点差に追い上げるもここまで。

　花巻も育英の先発・百目木から4回途中まで2点を上げて食い付いて
いたが2番手のエース・佐藤からは8回までノーヒットに抑えられたと
いうのが響いたか。

　第4試合：興南4－3 鳥羽

　興南は2回に相手エラーからチャンスを掴み5番&6番の連打で先制する
ものの鳥羽は3回に死球と内野安打に四球で満塁から3番のタイムリーで
逆転すると、5回にも9番がヒットで出塁しバントエラーとバントで1アウ
ト2・3塁から3番の犠牲フライでリードを広げる。

　逆転された興南は5回まで毎回ランナーを出しながら得点できなかった
ものの6回に4番&5番の短長打で1点返すと、7回には2ベースなどで1アウト
2・3塁からスクイズを外された直後に2番の3ベースで遂に同点。

　8回にはヒットで出塁した5番をバントで送り7番のタイムリーで興南
勝ち越しに成功したのだった。

　比屋根相手にあったノーアウトのランナー3度のうち2度得点に結び
付けた鳥羽打線の勝負強さは見事だったが、いかんせんパワー不足で
3点までしか取れないようでは興南打線に松尾1人では厳しい。