三浦、12回KO勝ち=王座挑戦へ―WBCスーパーフェザー級挑戦者決定戦
カリフォルニアのインディオで日本時間の今日行われたWBC:S
フェザー級挑戦者決定戦は元王者で1位の三浦隆司が2位のミゲール
・ローマンを最終Rで倒し、メインで王者のフランシスコ・バルガ
スにストップ勝ちしたミゲル・ベルチェルトへの挑戦が決まった。
一昨年11月にラスベガスでフランシスコ・バルガスから9Rに逆転
TKO負けでタイトルを失った三浦は再起戦を挟み1位にランクを上げ、
2位のミゲル・ローマンとの挑戦者決定戦に臨む事になった。
小柄ながらタフで連打が出るタイプのローマンに対し序盤は左右
ボディブローと左ストレートを打ち込むものの、ローマンも決して
引かずに小柄な体を更に丸めて接近し細かい連打を打ち込む展開で
試合は進む。
特に5Rぐらいからローマンの手数に押され気味となり距離を詰め
られる展開でズルズル相手のペースになりかけていた。
ところが7Rに三浦は左右フックを強振し始めると徐々に流れが変
わり始め、迎えた10R終盤に三浦の左アッパーがローマンのボディに
カウンターで めり込むとたまらず膝を付くダウン。
何とか立ち上がり終了ゴングに逃げ込んだローマンだったがダメ
ージは明らかで11Rに連打で2度目のダウンを奪うと、最終Rにも左
ショートのカウンターをヒットさせ10カウントを聞かせたのだった。
途中採点を見ると11Rまでは104―103、105-102、106-101で
三浦リードだったが9Rまでの採点では1-2でリードされていたとの
事だったから、10R終了間際にカウンターの左ボディアッパーで奪
ったダウンは正に起死回生の一発だったという事か。
そのダウンを生んだのは7Rに少し早めのスパートをかけた連打で、
この開き直りともいえる攻勢だというのは間違いない。
これで三浦は全ての世界戦と今回の準じる試合全てでダウンを奪う
など強打ぶりを全米にアピールできたわけで喜ばしい反面、三浦を
ギブアップさせた内山高志にもこういう舞台で活躍して欲しかった
と思うのだった。