ケガに強い稀勢の里だったはずが

稀勢の里が休場=初の全休明け皆勤できず―大相撲九州場所

 横綱・日馬富士の貴ノ岩への殴打事件ばかりが騒がれる今年の大
相撲九州場所は10日目の今日から横綱・稀勢の里が休場する事に
なり、これで夏場所以来4場所連続の休場となってしまった。

 今場所の稀勢の里は初日から玉鷲相手に敗れる不安なスタートで
2日目から連勝したものの4日目に貴景勝に敗れて2敗目を喫し、
松鳳山に勝つなど連勝して持ち直したかに思えたが7日目の北勝富
士戦から3連敗で5敗目となっていた。

 正直言って今場所の稀勢の里の相撲を見ていると先場所全休明け
という事も含めて本調子とは程遠い感じで、勝った4番も危ない場
面ばかりだったから上位との対戦となる後半は厳しいので2桁勝て
るのか?と思っていたら7日目からの3連敗で黒星先行だから休場
やむなしだろう。

 皮肉にも今日は中入りの時間に今年の相撲界を振り返るコーナー
で稀勢の里は初場所で初優勝を飾り横綱に昇進し、春場所では左上
腕部を負傷しながら千秋楽に逆転優勝を飾ったシーンが流れていた
おり春場所が稀勢の里にとってピークになった感が強い。

 稀勢の里の横綱昇進は日本出身力士の横綱を待望する声だけでな
く頑丈な体を誇り、休場も殆どないという事からケガがちの白鵬を
はじめとした3横綱に不安を感じていた事情もあり昇進にあたって
多少の疑問はあったものの歓迎する声が殆どだった。

 そして春場所で左胸のケガをおして照ノ富士相手に千秋楽に逆転
優勝を飾ったのを見ると、01年の夏場所で貴乃花が武蔵丸相手に膝
のケガをおしながら勝って優勝を飾ったシーンを思い出した。

 しかし貴乃花が01年夏場所の優勝を最後に一気に衰えたのと同様、
稀勢の里も夏場所以降は2場所連続で途中休場し先場所は遂に全休
という形になったのだ。

 ケガをしないという事から全幅の信頼を得て誕生した稀勢の里が
横綱に昇進したとたんにケガが頻発して休場が続くのだから皮肉と
しか言い様がないし、これまでの事例から多少のケガを抱えても勝
ち続けられた事と綱への責任感から出場を続けたのだろうが完全に
裏目になってしまっている。

 巷では日本出身力士による横綱待望論が出ていて稀勢の里はその
期待を一身に背負っていたわけだが、30歳を越えていたので正直
言って個人的には昇進した後が大事だから魁皇のように角界の顔と
して長く大関で頑張る名大関の道もあるなとは思っていた。

 横綱に昇進した場合は負けが続くと引退しかないので1場所でも
長く稀勢の里の相撲を楽しみたければ大関に留まっていた方がいい
のでは?などと思っていたのだが、ここまでケガを頻発させ休場が
続くと引退という文字が現実的になってくるので何とかケガを完全
に治して万全の調子で土俵に上がって欲しいものだ。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
稀勢の里が悪いわけではないが・・・ (kazuki)
2017-11-24 22:13:30
日本人横綱待望論、というのは依怙贔屓と言い換えるべきだと俺は思っていました
32勝で大関
1場所優勝で横綱(それも話が出たのは途中から)

貴乃花の横綱昇進の時の厳しさはどこに行ったのやら
日本人として恥ずかしい思いでいっぱいでした
横審の全会一致?やくみつるもクソだな・・・
 
 
 
やはり (こーじ)
2017-11-25 23:32:56
>Kazuki様
 日本人横綱を作りたいばかりに強引に昇進させたツケが見事に回ってきましたね。

 やはり誰もが納得する形で昇格しないとダメという事ですね。
 
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