ウルトラでは珍しい作戦参謀：イラストレーター

　ウルトラマンネクサスの防衛チーム・ナイトレーダーが所属する組織・ TLT
には‘イラストレーター’と呼ばれる作戦参謀が いた。

　イラストレーター・吉良沢優は予知能力者で本来はビーストが発生しない
抗体の開発に協力するためにビーストとの戦いを調整・管理するのが当初
の仕事だったが、ナイトレーダーの対ビースト掃討作戦ではTLT-Jの基地で
あるフォートレスフリーダム最深部のCICと呼ばれる場所から作戦の指示を
出していた。

　こういうのは円谷作品を含めた日本のヒーロー作品では珍しい。

　当初ビーストは等身大でナイトレーダーはビーストが潜む場所に乗り込み
掃討作戦を展開するケースが多かった。
　こうなると指揮官である和倉隊長だけの指示で敵の位置を探るには難しい
ケースが多々あるだろうから、俯瞰した場所から指示を出すイラストレーター
の存在は必要だろう。

　これが対怪獣のみだったら出動前のブリーフィングで確認した事を遂行
すればいいだろうが、最初に登場したペドレオンのように等身大ではあるが
複数存在するならば1つの部隊だけで敵を補足して殲滅するには難しい
ものがある。

　ビーストが巨大化した場合でも戦っている間に得たデータを活用して対策
を指示するというのは現場のみでは難しいので、対メガフラシの時のように
光線兵器が通じないといった情報を早めに送る事ができる。

　面白いのが通常ならベテランの係官あたりが作戦参謀として参加するの
だろうが、吉良沢優はかなりの若さなので主役の孤門も当初は戸惑って
いた。
　とはいえ予知能力を持つ吉良沢が指示を出すからこそ、ナイトレーダーの
隊員達も しっかりと指示を信じて戦っているのだろう。

　イラストレーターはリアリズムに拘るネクサスならではのキャラクターだと
思う。