昨年10月からOAされたSSS、グリッドマンはアシストウェポンと
いわれる支援兵器が登場するが、その中にボラーが変身するバスタ
ーボラーというドリル戦車がある。
火災を鎮めるフォレスター消火弾や相手の動きを止めるシドニー
凝固弾頭弾を発射するなどの活躍を見せながら‘ドリルを有効に使
えなかった’とボヤくシーンにニヤリとしたわけで、オリジナルで
もツインドリラーといわれる小型戦車がアシストウェポンとして登
場していたのを思い出した。
考えてみればドリルというのは円谷英二の出身母体である東宝特
撮メカでは必須アイテムになっており、バスターボラーもドリルメ
カのロマンを継承していると思うのだ。
ドリルメカの元祖といえば海底軍艦に登場した万能艦・轟天が代
表的で海上・海底・空中・地底まで活動範囲があり、特に通常の潜
水艦では辿り着けないムウ帝国の心臓部まで突入して撃滅するのに
艦首ドリルは絶対に必要だったわけだしムウ帝国工作員によって破
壊されたドックから発進するのにも使用している。
その轟天が海底軍艦から14年ぶりに宇宙防衛艦として復活した惑
星大戦争でも艦首ドリルは健在で‘お約束’ともいえる爆破された
ドックから発進するのに使用するだけでなく、ドリル部分のみが離
脱して敵艦に突っ込み内蔵されたエーテル爆弾を爆破させて葬った
切り札として使われた。
最初は‘宇宙防衛艦なのに何でドリルがいるのか’と思っていた
のだが、こういった使い方もあるのかとも納得したのだった。
他にも海底軍艦の6年前に製作された地球防衛軍に侵略者・ミス
テリアンの地底戦車のモゲラが口の部分にドリルが付いていたのが
ドリルメカの元祖だろうがドリル部分の活躍シーンは見られなかっ
たし、ゴジラvsスペースゴジラで復活した時にはランドモゲラ―
では地底を掘り進みスペースゴジラのエネルギー供給源となってい
た福岡タワーを倒壊させる活躍を見せたがスペースゴジラ相手の接
近戦で使ったドリルアタックは大したダメージを与えられず。
最近では空想科学読本などの影響でドリルメカの実効性は否定的
に語られているので今ひとつではあるものの、こういった新作で登
場するのは製作側にドリルメカのロマンがあるという事になるのだ
ろう。