3度目Vの鶴竜 有終の美、日馬下し14勝目 稀勢は12勝で終える
大相撲九州場所は昨日 昨年の秋場所以来3度目の優勝を決めた横綱
・鶴竜が、千秋楽の今日も日馬富士に勝って14勝1敗とし有終の美を
飾った。
今場所は場所前から先場所全勝優勝を飾った大関・豪栄道の横綱昇
進が話題になっていたし、場所が始まると小兵力士の石浦が11日目ま
で1敗で健闘したばかりか大関・稀勢の里が10日目から対横綱3連勝
して優勝争いに肉薄するなど盛り上がりを見せたが意外にも14日目
で優勝が決まってしまうという形になった。
今年は絶対王者的な横綱・白鵬の力に翳りが見えたようで春場所と
夏場所こそ連続優勝したものの名古屋場所で日馬富士、初場所と秋
場所は琴奨菊と豪栄道という日本人大関が優勝するなど結果的に5人
の優勝力士が出るという年になった。
ただ白鵬が衰えたとはいえポスト白鵬になれそうな力士が今一つと
いう状況は否めない。
というのも横綱・日馬富士や大関の琴奨菊に豪栄道は爆発力はある
ものの安定感が今一つで初場所で優勝した琴奨菊が春場所で横綱昇進
を期待されながら、二桁勝利が夏場所のみで負け越しが名古屋に続き
今場所と2度のカド番を迎えるなど典型だろう。
一方の横綱・鶴竜や大関・稀勢の里は安定感はあるものの爆発力が
なく、ここ一番で勝てないパターンが多く特に稀勢の里は年間勝ち星
69勝で年間最多勝となったものの未だに優勝はないという珍記録。
また大関・照ノ富士もケガの影響でパッとしなくなっているので、
衰えたりとはいえ白鵬が今年2度の優勝をしたのも頷ける。
ただ白鵬の衰えと日馬富士の安定感のなさに鶴竜の爆発力のなさ
のおかげで今年は琴奨菊と豪栄道という2人の日本人大関が優勝でき
たわけだから、せめて稀勢の里に勝負強さがあれば日本人横綱誕生
は夢ではないのだが…と思ってしまう。
とりあえず来年の角界は今年同様混戦となるのは間違いないだろう。