浪速のロッキーが七夕に7Rで散って40年

 今から50年前の83年7月7日に近大記念館で行われたWBC:J
ウエルター級タイトルマッチで、
王者ブルース・カリーに挑戦
した9位の赤井英和は前日‘明日は7月7日の七夕やから7Rで倒す’
と宣言したのだが逆に7RKO負けしタイトル奪取はならなかった。

 80年のモスクワオリンピックボイコットの影響で五輪出場への
道を完全に断たれた事からプロ入りした赤井は、
デビュー以来KO
の山を築いて全日本新人王戦では後のOPBFウエルター級王者・
尾崎富士雄を3RでKOするなど連戦連勝で全国区の人気者になり
WBC:Jウエルター級にターゲットを絞る。当時の王者はリロイ・
ヘイリーだったが2カ月前の5月に  かつて日本のジムに所属して
いたクォーリー・フジことブルース・カリーがヘイリーに勝って
新王者になっていた。

 日本側としたら情報が入りづらいヘイリーより日本で3勝3KO
のカリーの方が情報があるので、勝つ可能性が高くなると思わ
れていた。

 14戦全勝13KOの戦績を引っ下げて自信満々の赤井は立ち上が
りから攻勢に出るが目尻をカットするなどハンデを負い、徐々
にカリーのテクニックが赤井を捌き始め5Rに左フックでダウン
を奪うもレフェリーはスリップダウンの裁定。

 続く6Rに勝負をかけた赤井は1分以上打ちまくるが、これで
スタミナを消耗したようで残り1分はフラフラになったところ
をカリーに追撃され日本人以外のジャッジ2人は10-9でカリー
に振っていた。

 スタミナを使い果たした赤井は続く7Rには右ストレートを
ヒットされてグラつくと、最後は左フックを炸裂させ赤井は
ダウンしレフェリーはカウントを取らずに試合をストップ。

 ただ敗れたものの赤井のアグレシブな戦いぶりに観客は喜
んだし本人も敗戦後、名トレーナーのエディ・タウンゼント
氏を招聘し再起後5連勝を飾るがWBC王者になっていた
ビル・
コステロへの挑戦の前哨戦で大和田正春にKO負けし意識を
失って開頭手術を受けるハメになり引退になったのだから何
とも残念な結末だった。

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