優勝が見えてきた琴奨菊

琴奨菊が日馬富士に勝ち12連勝、白鵬1敗 初場所

 今年の大相撲初場所は今日で12日目を終えたのだが、今日まで
全勝でトップを走っているのは意外にも大関の琴奨菊で10日目の
鶴竜戦から昨日は白鵬、今日は日馬富士と対横綱3連勝を飾ると
いう快挙を演じている。

 ご存知のように大相撲界は06年初場所で栃東が優勝して以来、
日本出身力士の優勝がないわけで今の流れで行けば待望の日本出
身力士10年ぶりの優勝が見えてきた事になる。

 これまで日本人力士のホープといえば大関・稀勢の里が一番手
という形で、あらゆるメディアや関係者のコメントでも日本出身
力士の優勝に一番近いといわれていた。

 ところが稀勢の里は大関の勝ち越しといわれる2桁勝利こそ一番
多いものの前半戦で必ず下位力士相手に取りこぼして追いかける
展開になるだけでなく、下位力士の中に碧山のような苦手力士が
いるのも優勝できそうでできない状態が続いていた。

 そんな中で琴奨菊の場合は最近ケガ勝ちという事から期待も今
一つでケガも抱えカド番を何度も経験していた事から、前半戦を
全勝でクリアしたとはいえ上位陣相手になると勝てないのでは?
と個人的にも思っていたし特に白鵬相手では厳しいのではないか
という声が大半を占めていた。

 しかし昨日の白鵬戦など鋭い出足で‘まだ大丈夫と思っていた
のに押し出された’というコメントに代表されるように、押し相
撲の力士は勢いに乗ったら手が付けられないという定説を裏付け
るような勝ちっぷりだった。

 ただし横綱相手に3連勝できたのは大きいものの逆に言えば‘負
けてもともと’という思いで思いっ切り取れていたのだろうが、
残り3日間は豊の島や豪栄道などの格下力士相手になるので妙な
色気を出さずに無心で押し相撲に徹すれば自ずと結果は付いて
来るのではないだろうか。

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