ウルトラマンネクサスは1話完結ではなく続きものだった事から
登場する敵キャラのスペースビーストが何度も登場するので登場
するビーストの名前で○○編と呼称しやすいのだが、EP11から16
までのノスフェル編こそがウルトラシリーズでも屈指の陰鬱な展
開だったといっても過言ではないだろう。
何しろヒロインの斎田リコが家族もろともノスフェルや溝呂木
眞也によって殺害され、リコが人形としてダークファウストから
操られていただけでなく更に山邑一家をも襲撃して両親をビース
トヒューマンとして操るなど やりたい放題だ。
更にリコが描いていた家族の絵が本来なら動物園で描いていた
動物の親子の絵と思いきや、残虐で悲惨な被害者の絵になってい
るなど創始者の円谷英二のテーマ‘流血や残虐なシーンはNG'と
いう禁まで破った形になっている。
スタッフに‘子供達のトラウマになるような作品を’という
狙いがあったようだが、これが牙狼のような深夜番組ならばOK
かもしれないが子供達が朝見るようなムードではないと実感し
てしまう。
ただし最終的にノアに変身する主役の孤門一輝が逞しく成長
したのもノスフェル編の試練を乗り越えたからというのは間違
いないし、こういう鬱展開があったからこそ最後のカタルシス
を実感するのも事実。
ネクサスという作品はコンセプトが後出の作品に影響をかなり
与えているのだが、やはり最初のノスフェル編はスタッフがやり
過ぎた感が拭えないわけである。