別大マラソンは侮れない

　明日は2月の第1日曜日、となると毎年行われるのが別府・
大分毎日マラソン、通称別大マラソンだ。
　男子では12月第1日曜の福岡国際、2月第2日曜の東京国際、
3月第1日曜の琵琶湖毎日がオリンピック選考レースとなって
おり別大は選考レースではない。
　しかも東京国際の1週前に行われるのでオリンピック選考
レースの年などは代表候補が全く走らないので‘若手ランナ
ーの登竜門’というキャッチフレーズの大会だ。
　コースは別府湾沿いを往復するのだが特徴は風で、レース
中に追い風と向かい風の影響をモロに受けるのだ。
だからタイム的に厳しいと思いきや78年に宗茂がスタートか
ら素晴らしい飛び出しで世界記録を上回るレースを展開し終
盤の向かい風がなければ十分世界記録を出せるペースだった。
　結局このレースで当時世界歴代2位の2:09:05というタイム
をたたき出し、宗茂は日本人初のサブテン・2時間10分をきっ
たランナーになったのだ。
　また91年はバルセロナの銀メダリストとなった森下広一が
マラソンデビューしエースの中山竹通とすばらしいデッドヒ
ートを演じた末39㌔過ぎにスパートをかけて中山を置き去り
にして2:08:53の初マラソン日本最高をマークしている。
　翌92年には韓国の黄永祚が2:08:47の好記録で2位に入り
バルセロナで森下に競り勝って金メダルを獲得している。
　また98年には清水昭が21歳で2:09:11という最年少サブテン
ランナーになっている。
　こうして記していくと意外な人物がこの大会を走って活躍し
ているのが分かる。
　若手の登竜門的な大会でイメージ的には地味ながらけっこう
面白いシーンを見ることができる確率の高い大会である。
今年はどんな大会になるのだろうか？