ヒーロー番組での端降り方

　私が仮面ライダーを初めて見たのが6話だった。
　OPで‘ライダージャンプ、ライダーキック’という歌詞が
あったので仮面ライダーが格闘している最中に蹴りを入れる
ものの倒せる感じではない。
　ところがライダーが‘ライダーキック’と言って蹴りを入
れると怪人は吹っ飛んで爆発した。
　‘なんで技の名前を言った途端に倒せるのか？’と不思議
に思っていたら、再放送の3話で冒頭ライダージャンプで高く
飛び上がりベルトに風を受けて風力エネルギーを吸収してパ
ワーを溜めての蹴りの威力は・・・という感じで立花藤兵衛
が分析していた。
　つまりライダージャンプでエネルギーを溜めキックで一気に
放出するのか、と初めて気が付いた。
　ただ途中から見ると放送時間の関係からか、エネルギーを
溜めるシーンが端折られている。
　考えてみるとこういう事はよくある。
　ウルトラマンやウルトラセブンの変身シーンや防衛チームの
戦闘機の発進シーンだ。
　前記したように放送時間との絡みが最大の理由だろうが、安
易に端折られると興ざめしてしまうケースがある。
　やはりウルトラマンならベータ－カプセルに点火し光がハヤ
タを包んで、それから登場するシーンの方が見ていて嬉しいし
セブンでもウルトラアイを装着した瞬間から徐々に顔からボディ
へと変身して行くシーンがあった方がいい。
　またウルトラホークの発進プロセスも、かなり丁寧に作られて
いるのでこれまた毎回見てみたかった。
　特に満田監督のオペレーションの声がなかなかいい味を出して
いたのである。
　こうしてみるとヒーロー番組の敵は視聴率と予算に時間という
のがよく分る。