平昌五輪が終わって思う事

 早いもので平昌五輪の開幕から1ヶ月が経ってスキーやスピード
スケートなどは既にW杯が再開し、W杯総合優勝が佳境に入って
いる中で日本の五輪報道も一段落した感じになっている。

 さて今回の平昌五輪は巷で言われているように金:4、銀:5、銅:4
と計13個のメダルを獲得し、海外で開催された五輪の最多獲得メ
ダルとなっただけでなく長野の金:5、銀:1、銅:4の合計10個を数で
は上回る好成績を挙げた。

 今大会を振り返ると前回のソチでは女子団体パシュートの4位が
最高でメダル獲得0に終わったスピードスケートが金:3、銀:2、銅:
2という7個のメダルを獲得するなどV字回復させたのが印象深い。

 スピードスケートの場合オランダ人のヨハン・デビットコーチを
迎え中長距離を鍛えたおかげで高木美帆が急成長しただけでなく、
団体パシュートやマススタートなどでも金を取るなどメダルの量産
につながったわけで従来のような500ばかりを強化するというのが
間違っていた事が分かる。

 中長距離王国のオランダのノウハウを日本流に上手く落とし込む
形で強化されたおかげで女子が強くなったばかりか、男子も小田卓
郎が長野以降世界相手に全く歯が立たなくなっていた1000と1500
で5位入賞するなど浮上の兆しが見えているのが嬉しい。

 予選リーグを5勝4敗で勝ち越して最終的に3位に入り悲願のメ
ダルを獲得した女子カーリングも外国人コーチが入っているなど、
日本人コーチにはないノウハウを持ち込む事の重要性を改めて実感
するものだ。

 反面ソチではLHで葛西紀明が銀、団体で銅メダルを獲得したジャ
ンプはNHで小林陵侑の7位が最高という成績だったが前回は葛西が
W杯で最年長優勝を飾るなど勢いがあったのに対し、今回はエース
格に成長した小林潤志郎が追い風に当たる不運から調子を崩したの
が痛くソチで2番手だった伊東大貴もシーズン開幕のケガが響いて
パッとしなかったから今回の成績は批判されるべきではない。

 ただしスピードスケート関係者が語っていたのが「長野五輪以降
は不況で企業が撤退しスポンサーの資金援助が減ったため、これか
らという選手達が競技を断念せざるを得なかった」との事で、ジャ
ンプにも言えるだろうが長野以降に続けて活躍したのが伊東と竹内
択ぐらいでソチの団体銅メダルメンバーだった清水礼留飛をはじめ
とした若手の伸び悩みの解消が急務だろう。

 4年後の北京で日本選手の今回と変わらない活躍を期待するなら
強豪国のコーチを招聘し理論のアップデートを図ると共に、スポン
サー企業を増やして資金面の援助を惜しまない事が求められる。

 そしてマスコミは五輪イヤー以外の年もW杯や世界選手権での
選手達の活躍をしっかりと大きく報道するべきで、特にW杯佳境の
1月から2月はスポーツ紙の華である野球とサッカーはオフシーズン
だから十分可能な事ではないか。

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