ウルトラセブンEP24・北へ還れ

 子供達にはセブンがカプセル怪獣ウインダムと戦うEP
として印象が深いし、大人にはフルハシを家業の跡継ぎ
として連れ戻しに来た母親との葛藤を描いた母子物語と
しての印象が深いEPである。

 北海道出身のフルハシの実家は牧場。
‘その跡継ぎに’と老いた母が連れ戻しに来るが、フルハシは
任務を助け舟に逃げる。
 その任務が北極圏で起こった防衛軍のパトロール機と民間
旅客機の衝突事故の原因調査だった。
 ところがフルハシの乗ったホーク3号は事故を起こした防衛
軍機同様、コントロール不能に陥った。
 しかも悪い事に前方から300人の乗客を乗せた旅客機が近
づいて来た。
 そこでホーク3号を自爆させフルハシを脱出させようとするが、
脱出装置が故障して脱出不可能になってしまう。

  万策尽きたキリヤマは、通常なら民間人の立ち入りが禁止
されている作戦室に母親を案内し、別れの通信をさせるのだった。
 これは、なかなかできる事ではない。
 最後になるであろう会話を笑いながら交わす2人を見て、母子の
絆の深さが感じられるのだった。

  一方フルハシを救出するべホーク1号で後を追って北極圏に
入ったダンは、怪しい灯台を発見する。
 ウインダムを差し向けるが灯台からの攻撃で電子頭脳を狂わ
され、向かって来る。
 そこでセブンに変身して正気に戻すのだった。

 灯台はカナン星人の宇宙船のカムフラージュで、ウインダムが
倒されると慌てて逃走するがセブンのワイドショットで爆発した。
 同時にホーク3号のコントロールが回復したため衝突を回避し、
自爆装置を解除した。自爆まで僅か2,7秒だったのだ。

  作戦室で息子の仕事が想像以上に大変だという事に気付いた
母は、牧場の跡継ぎをさせる事を諦めて北海道に帰って行った。
 その北海道上空を夕焼けの中、フルハシにパトロールさせると
いうのは、本来‘税金の無駄遣い’と言われそうだがキリヤマの
思いやりと受け取った方がいいだろう。

  市川森一作品では‘V3から来た男’に続く2つ目のEPだが、
派手さはないものの なかなか感動的な内容である。    

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 長男の送り迎... 結婚記念日に思う »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。