ウルトラマンティガは主役の長野博やヒロインの吉本多香美ら印
象深いキャラが多い作品で、脇を固めるのも川地民夫演じるサワイ
総監や岡部健演じるヨシオカ・テツジ警務局長官らも然り。
特にヨシオカ警務局長官は根っからの武闘派で道理に適わない行
動は自他共に認めないヒゲ面の強面キャラだったのでインパクトが
強かったのだが、扇子を愛用しコレで仰ぎながら現れる様を見た時
に‘どこかで見た顔’と思っていたら何と電人ザボーガーで悪の組
織・Σ団を率いていた悪乃宮博士だったのだ。
悪乃宮博士といえば顔の右半分や左腕に左足などが機械化されて
いる異形の姿を持つ怪人物の一方、黒のタキシードに蝶ネクタイを
締めて車椅子を常用しており作戦に失敗した部下を平然と殺す冷酷
なキャラだった。
驚いたのは岡部氏が悪乃宮博士を演じたのは40前後だったようで
設定年齢よりも若いため髪やヒゲを白くメイクしていたとの事で、
岡部氏渾身のキャラだったというのが分かる。
ヨシオカを演じたのは22年後だから60歳を越えておりヒゲ面と、
独特の声や喋り方は悪役的だと思っていたら悪乃宮博士だったと
いうのが分かり妙に納得した次第。
若い頃に年上のキャラを演じたにも拘わらず歳を取ってから同じ
ようなキャラを演じたといえば、スター・ウォーズシリーズで後の
銀河帝国皇帝・パルパティーンを演じたイアン・マクダーミドを思
い出す。
スター・ウォーズシリーズはご存知のようにEP4から6までのオリ
ジナル・トリロジーからスタートしEP6で初めて皇帝が登場するわけ
だが、16年後に製作されたEP1から3までのプリクエル・トリロジー
では当然のように後の皇帝パルパティーンが登場する。
そのパルパティーンを演じたのがEP6で皇帝を演じたイアン・マ
クダーミドだったのには驚いた反面、嬉しいものがあった。
マクダーミドは44年生まれでEP6の頃は39歳、プリクエル・トリ
ロジーのEP3の時点で61歳なので悪乃宮博士からヨシオカ長官を演
じた岡部氏と同じインターバルという偶然だ。
こういった名優が登場するからスター・ウォーズシリーズやティガ
は名作になると実感するのだ。