特撮ファンに愛される重巡・高雄型

 11月3日から公開されているゴジラ-1,0は時代設定が戦後間もない
昭和22年という事から怪獣映画の定番である戦車隊やジェット戦闘
機が登場しづらいのを逆手に、重巡洋艦・高雄や雪風などが登場し
ているのだが特に個人的に印象に残ったのがゴジラ対高雄という夢
の対決だ。

 機雷処理にあたっていた新生丸が回収した機雷や機銃でゴジラと
戦っていたものの歯が立たず追い詰められたところに高雄が到着し、
砲撃でゴジラと対抗するわけで当然ながらダメージは与えるものの
通用せず艦橋が破壊され傾いたところに捨て身のゼロ距離射撃を浴
びせゴジラを一旦海底に退却させる。

 もっとも直後に水面が青白く発光した後に、水中から発射された
熱線で高雄は爆沈するのだ。

 これまでのゴジラではゴジラと戦車隊やメーサー殺獣光線車に、
ジェット戦闘機や特殊戦闘機スーパーXなどの航空機の攻防戦は度
々登場していたが海で艦船と戦うシーンはvsビオランテの浦賀水道
での戦いぐらい。

 だから軍艦とゴジラとの戦いは海外版モスラ対ゴジラでアメリカ
艦隊がゴジラを艦砲射撃するぐらいで、他は前述したようにvsビオ
ランテでの護衛艦との戦いだがあっさりとやられているのだ。

 そんな中で今回登場する高雄はゼロ距離射撃など捨て身の砲撃を
浴びせる見せ場があるわけで、ここまで1艦船が魅力的に描かれた
のは初めてではないか。

 考えてみれば高雄型重巡洋艦の1つ愛宕は成田亨氏がマイティジ
ャックの万能戦艦MJ号のベースになった艦船との事で、これを聞
くと高雄型のデザインは特撮モノとの相性がいいわけで言うなれ
ばMJ号対ゴジラという風に発展して見てしまうのである。

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