09夏の甲子園・第2日

　今日の見どころは2日連続で水入りとなった如水館－高知戦。

　もともと今日のカードでは最も面白そうな顔合わせだし、2度ともリード
しながら雨で勝ちを流した如水館のツキが逃げてないか？
　しかも早朝の第1試合から最終試合の第4試合に回された影響はあるの
だろうか？

　常葉といえば07春優勝、07夏ベスト4、08夏準優勝の常葉菊川をイメー
ジするが、今回は常葉橘である。
　ここ10年で3度出場の旭川大と どんな試合をするか？　

　31年ぶりに夏出場の作新学院が91年春に松商学園を準優勝させた中原
監督率いる前年春ベスト8の長野日大との対戦は、古豪対新鋭の対決と
なる。

　作新学院が73年の江川がエースだった時以来の勝利を挙げる事ができる
のか？

　第1試合:常葉橘 2－0 旭川大

　1回表に旭川は先頭打者がショートゴロエラーで出塁するものの、バントを
失敗し更に盗塁も失敗して無得点。
　その裏 橘は1アウトから2ベースで出塁した2番をボークで3塁に進め3番・
庄司のタイムリーで返し先制する。

　これが両校の明暗を分けた。

　2回に旭川は死球とヒットでノーアウト1・2塁のチャンスを掴むが再び
バントを失敗し後続も絶たれると、5回・6回と先頭打者がヒットで出塁し
バントで1アウト2塁にするが無得点。

 　橘も3回以外は毎回ランナーを出し、特に5回は1アウト2塁からショート
ゴロで2塁ランナーが3塁でアウトになると盗塁も失敗と追加点が奪えない。

　しかし7回に相手エラーと四球でノーアウト1・2塁からバントで2・3塁として、
1番の犠牲フライで待望の追加点を挙げ2－0で逃げ切った。

　両校とも毎回のようにランナーを出したが決定打が出ず、特に旭川は
2回のノーアウト1・2塁を生かしていれば展開は変わっていたかもしれない。

　第2試合:長野日大 10－8 作新学院

　1回表に長野は1番・新村がレフトオーバーの2ベースで出塁しバントと
2塁ゴロで先制すると、その裏に作新も1アウト1・2塁で4番のタイムリーで
1－1とする。　

　2回に長野は5・6番の連打から1アウト満塁のチャンスを作ると2アウト
後に再び新村のタイムリーで2点を勝ち越すが、3回に作新は2アウト2塁
から3番の2ランで再び追いつく。

　5回に長野は2アウト2・3塁から5番のタイムリーなどで3たび勝ち越すが
作新は その裏に9番・2番の短長打で1点を返すと2つの死球で満塁とし、
5・6番のタイムリーで3点を挙げて6－5と逆転。

 　ところが6回に長野は7番の2ベースと四球で1アウト1・3塁から またも
新村が2ベースを放って逆転すると、3・4番の連続2ベースで4点を挙げて
主導権を奪い返し7回にも8番の2ベースで10－6と差を広げる。

　作新も7回裏に2アウト満塁から9番の2点タイムリーで2点差まで追い上
げるが、8回1アウト1塁、9回もノーアウト1・3塁で得点できず2点差で昨年
春ベスト8の長野日大が逃げ切った。

　明暗を分けた最大のポイントは5回に作新が1点差にして1アウト満塁
から5番がフェンス直撃のヒットを放つが、2累ランナーの判断ミスで 3塁
ランナーが還ったのみ。
　直後に6番もライト前に打ち返すが還ったのは3塁ランナーのみ、フェンス
直撃の当たりで走者一掃していれば流れが変わっていただろう。　

　第3試合:天理 15－1 南砺総合福野　

　勝負は1回で ついた。
　1回表を3人で抑えた天理が、その裏に1番が歩き2番がバントを空振りして
ランナーが飛び出すもののキャッチャーの送球が逸れて3塁へ。
　ここで3番のタイムリーで先制すると4安打に3つの四球を絡めて一挙に
7点が入る。
　浮き足立つ福野から16安打・15点を奪った天理が圧勝した。

　福野としては立ち上がりの大量失点が全てだろう。

　第4試合:如水館 3－9 高知

　前日に続いて先攻になった高知は1回表にエラーで出た1番を3・4番の
連打で1点先行すると、2回にも2ベースからスクイズ野選と1番のタイム
リーで2点を挙げて3－0とリードを広げた。

 　如水館は1回にノーアウト1塁を逃したが、2回に2アウト1・2塁から 9番の
タイムリーで1点を返し3回からは幸野から西見にスイッチして 6回まで追加
点を凌ぐ。

　そして6回裏に3安打を集中して1点を返して3－2とするが、直後の7回に
高知は1アウト満塁から2つの四球で連続押し出しで待望の追加点を奪うと
更に2安打を集中し一挙5点が入り勝負は決まった。

　3日間で一番いいピッチングをした高知の公文から如水館は9安打を
放ったが決定打が出ず、如水館は先発の幸野が高知打線から3日目で
球筋を覚えられたという感じだ。

 　やはり2日ともリードしていながら雨で流した如水館にとって不運な敗戦
だった。