‘明日を捜せ’と‘300年間の復讐’

 8月29日にOAされたウルトラセブン23話・明日を捜せは予知能力
があるばかりに宇宙人から狙われる占い師・安井と、その予言を信
じ安井を守ろうとするキリヤマ隊長の物語になっている。

 神出鬼没で安井を付け狙うシャドウ星人の不気味さを際立たせる
野長瀬三摩地演出も素晴らしいし、ギラドラスに続いてガブラと四
足歩行怪獣との戦いも見られるわけで個人的には好きなEPだ。

 脚本は南川竜=野長瀬三摩地と上原正三の共作で目に見えない敵
を特殊カメラで発見するというのは帰ってきたウルトラマンのサー
タン編にもつながる要素など見どころが多いのだが、たしか上原正
三が担当した幻の作品・300年間の復讐が本来ならここに組み込ま
れる予定だったという。

 上原正三シナリオ集によれば300年間の復讐は野長瀬三摩地監督
予定だったので、ちょうどシャドウ星人編の時期だろうと思ったり
するし登場するトーク星人の館にいる甲冑ロボットはボーグ星人に
流用されたとの事だから辻褄が合う。

 300年間の復讐は上原正三渾身の作品でアンヌそっくりの妹を地
球人に殺害されたトーク星人との絡みで、最後は地球防衛軍の超兵
器で一旦トーク星人は倒されるが星人の怨念が悪鬼となってウルト
ラ警備隊に襲いかかりセブンも苦戦する。

 ここでアンヌが持っていた星人の妹の笛を吹くと勢いが止まった
所に、エメリウム光線が眉間を撃ち抜いて倒し星人の霊を弔うよう
にアンヌが笛を吹き続けるというような終わり方だった。

 ただ大人が見ると深いテーマで面白い一方、子供が見るにはハー
ドルが高いと思うので平成セブンやセブンXのようなオリジナルビ
デオや深夜枠での作品の方が似合っていると思う。

 ウィキによれば野長瀬監督の意向などで変更されたようだから、
監督はそういったところを考慮したのかもしれない。

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