退院

2021-07-06 | 病院生活

73日 土曜日 手術後9日目

いささかこの病院食にはもううんざりしてきた。

塩気の無い生温かい全粥,切身魚の煮付け,野菜の煮浸し、三度三度この繰り返し、

何か味のあるものが食べたい。

 

 

74日 日曜日 手術後10日目

今日は退院する日だ、最後の朝食も完食。

これでお粥と煮魚は当分目にしなくてもよい。

排便も順調で回診を待つばかり。

ところが日曜日だからか回診は2時間近く遅れ若い医者の通り一辺倒のものだった。

会計をし家までは10分ほどなので歩いて帰った。

病院は静かとはいえやはり人の気配や物音で休むことが容易ではなかったが,なんと家の静かなこと。

昼メシを食べしばらくしてからスーパーマーケットに行き2日分の食料を買い図書館で向田邦子の随筆本を借りてきた。


退院間近

2021-07-05 | 病院生活

71日 木曜日 手術後7日目

看護師の中には学校を卒業して2年目だと言う人や、みるからに20年は勤めているだろうと思われる人がいる。この若い看護師には3度目に針を刺された後、「わぁダメでした、他の看護師に変わってもらいます」と言って部屋を出て行かれてしまった。

静脈に注射をされる場合最初のチクリの痛さの後はほとんど痛さを感じないのだが彼女の場合は皮膚を突き破った後血管の中に入ってもまたチクリ、チクリと痛むのだった。

こうしたことはよくある事なのだろう次に来た熟練者からはマスタークラスの出来だった。

因みに点滴の注射針は外側はもちろんメタルであるけれどその中にプラスティックの針が入っていて点滴中に動いても血管を突くようなことがないようにできているそうだ。

点滴初心者の頃は23ミリの空気の玉がチューブに入っているのに気が付きすぐさま看護師を呼んだが「そのくらいは大丈夫です、このチューブ一本くらい入らない限り」ですと。

夜主治医から週末の退院をうながされたが自信がなかったので週明けにしてもらった。

72日 金曜日 手術後8日目

8時半になると主治医、執刀医の回診がある、昨夜も就寝近くにやってきて彼らに個人的な時間があるのだろうか、 などと思ったが褒め言葉はかけないでおいた。

今日で全てのチューブが身体から抜けシャワーを浴びサッパリした。そしたら何か点滴スタンドを握っていないとどこか不安な感じにもなった。

週末の退院に自信がないと言っていたが今朝になってから自信がついてきたので来週まで伸ばす必要はないと考え日曜日の退院にしてもらった。

長い事点滴だけの栄養素だったから体重が3キロほど減った。

昨日から五分粥になりだいぶ「食べた」という満足感がある。

普段から血圧は100台ちょっとと低めだがここ数日90台ばかりで一向に上がらない。

退院したらもっと塩分をとろう。

今日のエクササイズは階段の登り下り、駅の階段くらいは十分できそうだ。

 


睡眠不足

2021-07-03 | 病院生活

629日 火曜日 手術後5日目

今一番欲しいものはコンスタントな8時間の眠り。

今日も断続的な5時間睡眠だった。

目が覚めて眠れないと直ぐにiPhoneの画面にいくことが一番の悪いことだ、明日からはそれをやめてみよう。

今日初めてのお通じがあった、流動食だけでもあることに驚いた。ゆるゆるだったので体が疲れて喉が渇く。

術後初めてのFaceTime,フランスが朝10時、こちらが夕方5時、もうすっかり夏の様相だという。今年は春から夏にかけての花をすっかり見逃してしまった。

 

 

630日 水曜日 手術後6日目

やはり夜中に起きた時スマートフォンの画面に目をやらないと眠れるものだ。

今朝の朝食はすごい!一挙に

三分がゆ

味噌汁 具無し

ふわふわエッグ おいしかった

白菜煮浸し ミキサー攪拌 味はよかった

のり佃煮 お粥と一緒に食べる

野菜と果実ジュース

噛むほどのこともなかったが噛みしめ目までパッチリしてきたような気がする。

今日で体液を抜く管が外れあとは点滴を残すのみ、これも明日あたりから必要がなくなりそうだ。


6000歩

2021-07-02 | 病院生活

626日 土曜日 手術後3日目

土曜日は看護師の数も少なく病棟内も静けさが漂う。

痛みはだいぶやわらいできた。

朝から晩まで再び歩け歩け運動。

入院寸前までバレエのバーを毎日やっていたがここで行うとみなさんびっくりする事だろう。部屋の中でやってみたがやはり屈伸はお腹に響く。

白湯を飲んでみる、すぐさまお腹がグーっとなって安心する。

夜はお腹がグルグル鳴って待望のオナラが出た。

 

 

6月27日 日 手術後3日目

お腹の痛みも傷の痛みも比べ物にならないほど和らいできた。

執刀医は日曜日の朝も回診に来た、あのかた達は手術室に住み込んでいるのだろうか。

万歩計の記録は前日よりもっと歩こうというチャレンジ意欲を上げてくれる。

部屋がナースステイションから離れたところになると告げられる。新しい手術患者が入るのだろう。

 


リハビリ

2021-06-30 | 病院生活

624日 木曜日 手術後1日目

病院の朝は早い、といえども5時はそれほどでもないが。

今日のスケジュールは

8時ー体拭き、8時半ー主治医の回診、9時半ーリハビリ

脂汗で体がベトベトしていたのを拭いてもらいさっぱりする。

主治医の回診は若い医師からの問診と触診であった、

もっと説明を聞きたかったが通り一辺倒で終わりいささか無視されたような気分になった。

手術からまだ24時間経っていないというのにどうやってリハビリをするというのだろう。

まずは横向きになれるか、ベッドから足を下ろせるか、そして立ち上がれるか。

痛かったけれどこれができたことが驚きだった。

手術直後はベッドで寝て過ごす物だとばかりだと思っていたのは間違いだった。

とにかく立ち上がり歩いて内臓の働きを活性化させることがより早い回復につながるという。

そうはしたいものだがベッドから起きたり寝たりするのが一番の問題だ。

夕方になりお腹の中をかき回せられているようなイヤな痛みがひかないことを告げると就寝前に執刀医が駆けつけてくれた。色々な問題点を持ち上げるとそれなりの回答は出してくれたがやはり不安は収まらない。この夜はうつらうつらとしか眠れなかった。