近くにあるブロカントで見つけたアンリ2世スタイルの椅子の座の張り替えを始めて見た。
背もたれだけがオリジナルのペイントされた皮素材でカヴァーされ座部分はキャラコだけだったためか値引きしてもらうことができた。
ロンドンで素材屋を廻って見たのだが同じような皮が見つからず完璧なマッチとは言えないがしかたがないだろう。
久しぶりに縫った皮素材は伸びること伸びること結局糸をほどいて再度挑戦。
黒皮とバーガンディ皮のデザイン線はジグザグミシンで始末しようと思っていたのだが失敗すると目立ちそうなので
アンティークなゴールドのブレイドを探した後の仕上げになりそうだ。
黒皮が足りなくなり2脚目は先延ばしに。
フランス田舎生活が始まって一週間がたった。
この間に椅子の張り替えを完成させ洗濯物の乾燥機が乗っかる台を作り終わり戸棚の棚をこしらえたり思っていた以上の成果が出始めた、方や相棒はホールウエーのペンキ塗りを終えこちらも徐々に綺麗になっていく。
野中にある一軒家に住むと出来る限り計画して必要な物をまとめて買わないことには数キロの道のりとはいえ車を走らせ買いにでるには少なくとも往復1時間以上はかかる。
理想的には週に二回の買い出しで留めておきたいのだがなにやかにやと必要な物が現れ麓までひとっ走りということが多い。
庭の水道のホースのとめ口をそろえるのでさえ三度も麓まで往復しなくてはまともにつなぐことができなかった。
毎日ニ、三時間ほどアームチェアの張り替え作業をして三日目にして完成した。
コントラバスを抱えながらのような縫い作業は腰も背中にも容赦なく響くが
まともな道具がない状態での出来具合はまずまずだろう。
昨日は犬のヴェスパーの爪を切っていて最後の一本を切りそこね大量の出血で獣医にとんでいくというアクシデントがあったが
速めの処置で感染もなく今では跳ね回っている。
(数年前の作)
7月まであと一週間というのにピレネー山脈の山頂には今だ雪が残っています、それでも日一日と暑くなってきてはいるようだ。
今日はそんな青空が広がる暑い日になるだろう。
ピレネーは南西から北東に連なっているためか特に夏の日ざしの強い日中はは霞にかかってみえない時があります。
日本の北アルプス連峰は南北に連なっているため朝日が昇る時から陽が沈むまでその光りでいつもくっきり見えるのにくらべるともの足りなさがあります。
フランスに到着した翌日は椅子の張り替えから始めました。
張り替え屋にできて同じ人間の僕にできない訳がないという
単に軽々しい考えから何でもやってみるという信条で試してみます。
持ってきた針は10センチの長さしかなく20センチの長さがあればだいぶ楽にできるのですが指を指しながらも
全ての面をカヴァーすることができ後はパイピングの飾りを付けるばかりです。