ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

たかが15分だけど・・・

2021-11-06 12:05:16 | エッセー

 新宿まで行くとき「今日は立ってどこも掴まらないで行こう」と思ったのは、しば

らくこれをやっていないからだ。夫を座席に座らせてドアの前に立ったのは、ドアの

前なら揺れが強いとすぐに掴まれるから危なくないからだ。

 新宿までは15分だが、過去に何度かやったが、一度も失敗したことはなかった。

若い方なら別に大したことはないが、でも、今月また年齢を重ねる末期高齢者の私。

死ぬまで自分の足で歩きたいと、長年適度にレッスンしているし、痩せても枯れても

元ダンス教師の私だ。電車は空いていたが、何時もは揺れたことがない次の駅の世田谷

辺りで揺れたので、「この運転手さんはあまり上手でない」と感じた。

 小田急線はあまり揺れないが、いつも代々木八幡と参宮橋の間は比較的揺れるが

私が揺れを経験したことがない場所で揺れたので、相当揺れるのだと覚悟した。

 体重をインサイドにして、足を動かしながらバランスをとったが、やはりいつの

より揺れが大きい。危うく掴まりそうになったが、何とか新宿まで掴まらずに着いた。

これは老いに対する小さな成功体験かも知れないが、とても嬉しかった。

 

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