2014年5月8日
5時半。自然に目が覚めた。
頭痛はいささか減っている。
「さあ、下山しよう!!」
朝日が入る部屋の窓から小鳥たちが、
「天気もいいし、入っちゃいなよ!」と言ってくる。

昨日から食べても飲んでもすぐに嘔吐し、胃には何も入ってないし、エネルギーもあまりない。
もし、今日エベレストBCまで行くならば、それなりの覚悟を必要とする。
尊敬する人物たちならどうするか考えた。
江頭2:50さんならどうするか?
きっと、お構いなしに伝説を創りに行くだろう。寿命が縮んでもいいと言って。
ゴルゴ13はどうするだろうか?
プロは任務を淡々と遂行するだけと前に進むに違いない。
修羅の刻の陸奥雷ならどうするか?
自分の名前を思い出したと言って、前に進むに違いない。
千日回峰行に挑んだ人ならどうするか?
不退転の覚悟に命を賭けているため、前に進むしかない。
体調3割。食べればすぐに吐く。
今日、行かなければ、もう2度とエベレストBCに行けない気がした。
私に欠落していたのは、登るという「覚悟」。
もし、たら、れば、などという考えは、今回は捨ててしまおう。
6時にロッジを出た。通常のトレッカーは8時くらいだ。まだ、太陽の光が身体を照らす前に、
急がずに、ゆっくり速く歩く。

9時に4950m地点のロブチェに着いた。心臓が飛び出そうなほど驚いている。
水分補給をしても身体が受け付けない。
エネルギーとかカロリーとかいう概念はこの際捨ててしまおう。
食べなくても、飲まなくても、動けるモードに身体をチェンジした。
ロブチェのロッジでたまたま立ち寄った宿のおかみさんは日本語が話せた。
「このペースならエベレストBCまで行って、ここまで戻ってくるのはぎりぎり大丈夫!!」
異国の地で聞く日本語は本当に心をホッとさせ、私の身体に力をくれる。
考え抜いた末に、荷物を半分以上置いて上に出掛けた。
だいぶ軽くなったリュックのおかげで足が前に進むようになった。

12時に5140mのゴラクシップに到着。
ちょっとでも寝転んで休もうものなら、もうこのままでいいやと立ち上がることをやめてしまうような状態。
エベレストBCまで、残り2時間30分。このまま突き進むしかない。
思考が停止して、ただひたすらに前に進む。
ヌプチェというエベレストの前にある壮大な山が姿を見せている。
「That’s everest」
どこからか声が聞こえた。
ヌプチェの横からひょっこりエベレストが顔を見せた。写真を撮影後に、ガスがかかり恥ずかしさのあまり姿を隠してしまった。本当に一瞬の出来事だった。



そして、14時30分エベレストBCに到着。
荷物を置いて倒れ込んでしまう。
今回のミッションを思い出し、行動する。
ダルマ先生を通して旅の相談に乗ってくれた方、その他亡くなられた方々にGOOD 輪廻転生。


束の間の休息と放心状態・・・
その横では、香港の若者たちが腕立て伏せをして、服を脱ぎ去り、上半身裸で身体にメッセージを書いて、
撮影している。
どっかで見たことのある風景だ。
全裸にならないだけまだましか。
3時に身体にムチ打って出発。
途中、吐き気を催すが出てくるのは胃液ばかり。口の中が苦々しい。
たまに水を飲んでみても、すぐに吐き出してしまう。
ドンマイ身体^^
飲まず、食わず、横にならず、9日間修行して生きている日本人もいる。
4,5日目から死臭がすると書いてあったような。
私の5日間シャワーも浴びていない身体からは、異臭がする。
まだ大丈夫!!
17時にエベレストBC最寄りのゴラクシップのロッジに到着する。
このまま突き進むとぎりぎりで暗くなってしまう。
私はぎりぎりが好きだ。ほとんど回転しない頭と常に襲ってくる吐き気、疲れ切った身体でほぼ無意識に進む。
歩いている私を、上から眺めている私がいる。この不思議な感覚は人生で4度目だ。
ごく稀に経験できる限界の先にある世界。約8年ぶりにその世界に足を踏み入れた。
18時頃、偶然にも2日前に宿泊したロッジ(4000m付近)のオーナーと遭遇。ヤク十数頭を引き連れて、エベレストBCに向かっているとのこと。
このまま行くと暗くなりますよね?私が言うと、「No problem」
エベレスト4度登頂者に質問した私が馬鹿だった。
宿ではほとんど話すことはなかったが、私のスケジュールを聞かれ伝えると、
「おータフガイ!!」と満面の笑みで握手をしてくれた。

予想の日没まで残り45分。
すれ違った青年にロッジまでの時間を聞くと、
「急げば20分。ゆっくりで45分」
もう速く動ける体力も残っていない。
20分が経過して、また青年に出会い時間を聞く。
「急げば20分。ゆっくりで45分」
同じことを言われがっかりする。
暗闇が辺りを包み込み始めた時にロッジの明かりが遠くに見えた。
暗くなってもあの明かりを頼りに進めばいい。
思考も、体力も、全てを使い果たして座り込んでしまう。
「何を食べる?」
エベレスト周辺のロッジでは宿泊費が安い反面、宿で食事をするルールがある。
しかし、私は何も食べたくないが、思い切ってチョコレートパンケーキを注文する。
食べてすぐに強烈な吐き気でトイレに直行。申し訳ないが、あえなく断念した。
受け付けないのもはしょうがない。
この日記を書きながらもボーっとしている。
おかみさんの日本語での対応がせめてもの救いだった。
激しい頭痛と嘔吐と疲れ切った身体を受け入れて、部屋に入り苦しみと戦う一夜を過ごした。
5時半。自然に目が覚めた。
頭痛はいささか減っている。
「さあ、下山しよう!!」
朝日が入る部屋の窓から小鳥たちが、
「天気もいいし、入っちゃいなよ!」と言ってくる。

昨日から食べても飲んでもすぐに嘔吐し、胃には何も入ってないし、エネルギーもあまりない。
もし、今日エベレストBCまで行くならば、それなりの覚悟を必要とする。
尊敬する人物たちならどうするか考えた。
江頭2:50さんならどうするか?
きっと、お構いなしに伝説を創りに行くだろう。寿命が縮んでもいいと言って。
ゴルゴ13はどうするだろうか?
プロは任務を淡々と遂行するだけと前に進むに違いない。
修羅の刻の陸奥雷ならどうするか?
自分の名前を思い出したと言って、前に進むに違いない。
千日回峰行に挑んだ人ならどうするか?
不退転の覚悟に命を賭けているため、前に進むしかない。
体調3割。食べればすぐに吐く。
今日、行かなければ、もう2度とエベレストBCに行けない気がした。
私に欠落していたのは、登るという「覚悟」。
もし、たら、れば、などという考えは、今回は捨ててしまおう。
6時にロッジを出た。通常のトレッカーは8時くらいだ。まだ、太陽の光が身体を照らす前に、
急がずに、ゆっくり速く歩く。

9時に4950m地点のロブチェに着いた。心臓が飛び出そうなほど驚いている。
水分補給をしても身体が受け付けない。
エネルギーとかカロリーとかいう概念はこの際捨ててしまおう。
食べなくても、飲まなくても、動けるモードに身体をチェンジした。
ロブチェのロッジでたまたま立ち寄った宿のおかみさんは日本語が話せた。
「このペースならエベレストBCまで行って、ここまで戻ってくるのはぎりぎり大丈夫!!」
異国の地で聞く日本語は本当に心をホッとさせ、私の身体に力をくれる。
考え抜いた末に、荷物を半分以上置いて上に出掛けた。
だいぶ軽くなったリュックのおかげで足が前に進むようになった。

12時に5140mのゴラクシップに到着。
ちょっとでも寝転んで休もうものなら、もうこのままでいいやと立ち上がることをやめてしまうような状態。
エベレストBCまで、残り2時間30分。このまま突き進むしかない。
思考が停止して、ただひたすらに前に進む。
ヌプチェというエベレストの前にある壮大な山が姿を見せている。
「That’s everest」
どこからか声が聞こえた。
ヌプチェの横からひょっこりエベレストが顔を見せた。写真を撮影後に、ガスがかかり恥ずかしさのあまり姿を隠してしまった。本当に一瞬の出来事だった。



そして、14時30分エベレストBCに到着。
荷物を置いて倒れ込んでしまう。
今回のミッションを思い出し、行動する。
ダルマ先生を通して旅の相談に乗ってくれた方、その他亡くなられた方々にGOOD 輪廻転生。


束の間の休息と放心状態・・・
その横では、香港の若者たちが腕立て伏せをして、服を脱ぎ去り、上半身裸で身体にメッセージを書いて、
撮影している。
どっかで見たことのある風景だ。
全裸にならないだけまだましか。
3時に身体にムチ打って出発。
途中、吐き気を催すが出てくるのは胃液ばかり。口の中が苦々しい。
たまに水を飲んでみても、すぐに吐き出してしまう。
ドンマイ身体^^
飲まず、食わず、横にならず、9日間修行して生きている日本人もいる。
4,5日目から死臭がすると書いてあったような。
私の5日間シャワーも浴びていない身体からは、異臭がする。
まだ大丈夫!!
17時にエベレストBC最寄りのゴラクシップのロッジに到着する。
このまま突き進むとぎりぎりで暗くなってしまう。
私はぎりぎりが好きだ。ほとんど回転しない頭と常に襲ってくる吐き気、疲れ切った身体でほぼ無意識に進む。
歩いている私を、上から眺めている私がいる。この不思議な感覚は人生で4度目だ。
ごく稀に経験できる限界の先にある世界。約8年ぶりにその世界に足を踏み入れた。
18時頃、偶然にも2日前に宿泊したロッジ(4000m付近)のオーナーと遭遇。ヤク十数頭を引き連れて、エベレストBCに向かっているとのこと。
このまま行くと暗くなりますよね?私が言うと、「No problem」
エベレスト4度登頂者に質問した私が馬鹿だった。
宿ではほとんど話すことはなかったが、私のスケジュールを聞かれ伝えると、
「おータフガイ!!」と満面の笑みで握手をしてくれた。

予想の日没まで残り45分。
すれ違った青年にロッジまでの時間を聞くと、
「急げば20分。ゆっくりで45分」
もう速く動ける体力も残っていない。
20分が経過して、また青年に出会い時間を聞く。
「急げば20分。ゆっくりで45分」
同じことを言われがっかりする。
暗闇が辺りを包み込み始めた時にロッジの明かりが遠くに見えた。
暗くなってもあの明かりを頼りに進めばいい。
思考も、体力も、全てを使い果たして座り込んでしまう。
「何を食べる?」
エベレスト周辺のロッジでは宿泊費が安い反面、宿で食事をするルールがある。
しかし、私は何も食べたくないが、思い切ってチョコレートパンケーキを注文する。
食べてすぐに強烈な吐き気でトイレに直行。申し訳ないが、あえなく断念した。
受け付けないのもはしょうがない。
この日記を書きながらもボーっとしている。
おかみさんの日本語での対応がせめてもの救いだった。
激しい頭痛と嘔吐と疲れ切った身体を受け入れて、部屋に入り苦しみと戦う一夜を過ごした。