山からの帰り道にヘビがいました。
私を見ても動じることなく、舌をペロペロしています。
普段は、ヘビを見ると私も怖いのですが、この時はヘビが茂みに消えるまで待っていました。
ヘビを見送り、歩くとすぐに僅かな畑を耕す農家のおばあちゃんを発見。
何となく気になって、
「こんにちはー」
と声をかけてみました。
「この辺りはどんな動物が出るんですか?」
「最近はイノシシだよ!畑を荒らして困っちまう」
「さっき山に行ったら、イノシシの足跡がたくさんありましたよ。」
「山に行ったのかー、道はないのにー」
「ちょっと山を見に行きたくて。地図を見ながら歩いてたんです。」
「なんでまたーこんなところの山を」
「祖父の竹次郎からもらったというか最近、引き継ぎまして」
その時、おばあちゃんの目が丸く大きくなり、
「おめーと竹次郎さんの関係はなんだ?本当か?」
「孫ですよ。竹次郎とハツ(祖母)の次女の長男ですよ。おばあちゃんは何か知っているんですか?」
「知っているも何も、小さくて大変な頃にハツさんに育ててもらったんだ!!お世話になった事を忘れるわけねえべな」
こうして思わぬ場所で、祖父と亡き祖母の話しを色々と聞くことができました。
「竹次郎さんはいけねえよ。エビをあげるとお返しにお菓子などの甘い物をたくさんくれるんだ。気にしないでいいのに。あれはいけねえよ」
と言ってたのを聞いて、思わず笑っていました。
元々あの山は祖母の山だったようですが、旅立った後に祖父になり、そして私へと引き継がれました。
父がいて、母がいて、
祖父がいて、祖母がいて、
そしてさらには、祖先がいてくれたおかげで、
今こうして私が存在しています。
命も
想いも
ずっと紡がれていくのでしょうね。
海を見ながら、空と乾杯!!
そろそろ働かないとまずそうです笑