ちょうど日系の子供たちが通う小学校があった。
いつものように勝手に中に入り、担当の先生に見学していいか聞くと、「いいよ~」との返事。
午後から日本語の授業のようだったが、まだ午前中だったために、スペイン語の授業を行っていた。
教室をのぞき見しながら、歩いていく。
なるべく授業を妨害しないように、、、、
と思うが、子供達からすると変な日本人が勝手に廊下を歩いていれば、気にならないはずはない。
高学年の授業で先生に事情を話し、(教師はボリビア人のため子供達に通訳してもらい、私も授業に飛び入り参加させてもらった。
そして、マジックショーで授業ジャック。
先生も一緒に楽しんでくれたので、結果オーライ。
授業に乱入してごめんなさい。
校長先生や教頭先生ともお話をして、私も以前小学校で体育講師をしていた経験を話すと、色々な話をしてくれた。
この日本・ボリビア小学校は私立で公立の小学校より月謝が相当高い。
(公立の小学校は4Bs、半公立12Bs、日本・ボリビア小学校800Bs)
多くは日系の3世にあたる子供達であり、午前はスペイン語で午後は日本語を勉強するそうだ。
なるべく日本の教育と同じように行うため、指導方法等も日本の方式で行っている。
職員室に入ると、ここは日本なのではないかと錯覚してしまうほどだ。
血が薄くなるに従って、日本語が話せなくなるという問題点も南米にいる日系の方々で出ているようだが、
ここ日本・ボリビア小学校では質の高い授業と日本語教育を行うことでカバーをしていた。
昼休み子供達が外に出てきた。
私も一緒になって遊んだり、マジックを披露した。
途中、裏庭に行ったが蚊が何十匹と身体の周りをまとわりついた
。
子供達は全然気にしていなかった。
日本語で話している時は、日本の子供達と変わらないなぁと思っていたが、蚊に対する対応を見て、
ボリビア産まれ・ボリビア育ちなんだと実感した。
午後は、なんと授業で話をさせてもらえることに。
私が色々な国を旅した話や日本での私の仕事のことなど話した。
そして、みんな驚くべきことに日本の現状を良く知っていて日本が大好きだった。
アイドルもマンガもアニメも知っている。なぜなのか?
それは、このボリビアでもNHKは映るようだ。だから、情報はテレビとネットから行っている。
日本同様に、AKBの人気が凄かった。もし、AKB関連の方がいたら、この日本の真裏の日本でも
ファンがいることを伝えていただきたい。
まだ見ぬ故郷の日本を愛しんでいることが子だもたちの会話の中から感じた。
「今度は、旅人ではなく学校の先生としてボリビアに来ませんか?」
帰りがけに誘われた。
せっかくなので、込み入った話も聞いた。
条件は悪くないが、こんな貴重な経験は将来教師を目指す志高い学生が一番適任だと思いますと丁重にお断りした。
その代わり、もし該当する学生がいたら是非紹介したい。