お勉強と人生

このｈｐにはめったに登場しない上の娘が働き始めました。まだ１ヶ月ほどですが、中学校・高校・専門学校とずっと不良生徒・学生だった彼女が、親が起こさないのに、遅刻もせずに通勤しているのには驚かされます。
「学校は遅刻しても休んでも具体的な不利益はないけど仕事は行けばお金がもらえるから」という下の生意気娘の見方にも一理ありますが、私は彼女にはお勉強が合わなかったのでは、と思います。
どうして日本は、やればみんながお勉強は分かるようになるという変な建前論が支配するようになったのでしょう。天に唾するようですが、５割を超えた大学進学者のうち大学教育に相応しいのは半分もいないでしょう。
朝日新聞の土曜の夕刊にお受験コーナーがあります－こんなコーナーがあること自体見識を疑いたくなりますが。入試問題の一例として、衆参の議員定数を選挙区と比例区ごとに問う問題がありましたが、こんな知識は必要ですか。私は研究者だからそらで言えますが、中学入試ですよ。
そんな枝葉末節の知識ではなく、わが国では国民みんなが主人公なのだから、政治のあり方には自分のこととして関心を持ち、選挙には必ず投票しその関心をきちんと表明する、これが教えるべき基本でしょう。それだけでも実践されれば日本はもっともっと良い国になりますよ。
生きるための基礎的な知恵は義務教育段階で身につけさせるべきでしょう。でも、それ以上のプラスアルファは適性や意欲に応じて、としないと教える側にも教えられる側にも時間の無駄だと思います。