「あほリズム」
(732)
「成長の限界」とは「近代科学文明社会の限界」であり、
それは「ヒューマニズムの限界」にほかならない。
「ヒューマニズムの限界」とは当然人権軽視の好ましから
ざる事態だが、すでにその兆候は表れ始めてる。つまり、
優生思想による障害者差別、ジェンダー差別、異民族差別、
等々。もっと分りやすく言うと「お前ら、邪魔だ」という
感情。
(733)
かかる限界に達した世界において、政治が無力であるのは、
政治は国民を減らす術を持たないからだ。そこで、次の戦争は
その原因はどうであれ、増えすぎた人間を減らすための戦争に
なるに違いない。何故なら、人間とは国家の大義のためなら〈
唯一〉進んで命を投げ出す生物であるからだ。そして、その戦
争は未曾有(みぞう)の無差別大量殺戮が実行されるに違いない。
(734)
つまり政治が、固定化した世界を動かし得る術があるとすれば、
それは唯一戦争によるしかない。