ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

「桜姫」

2009-06-23 15:32:37 | 芝居
 6月8日シアターコクーンで、四世鶴屋南北作「桜姫東文章」を元にした現代劇「桜姫」を観た(長塚圭史脚本、串田和美演出)。
 
 冒頭、女(大竹しのぶ)と男(笹野高史)が舞台中央で真っ黒いものを焼いている。そこに大きな十字架を背中に背負った男(セルゲイ:白井晃)がやってくる。二人が焼いているのはここで心中した男女の遺体だという。
 男はトランペットを吹き(なかなかうまい)、女は太鼓を叩く。
 舞台の床に小さく四角い穴が開き、そこから人が出入りする。
 と、突如舞台奥の左右に設けた二階席が舞台中央に向かって90度回転し、こちら側(客席)に向かい合う。
 白服の記者たちに囲まれるセルゲイ。ロロジーニョ(古田新太)とルカという彼の弟子たちが現れ、貧しい人々に食べ物を配る、と言って、舞台左右の特設ベンチ最前列の人々に何か手渡すところを写真に撮らせる・・・
 
と書き出してはみたが、いやはや筋は錯綜し、とてもこの調子で書き続けるわけにはいかない。
 何より、まず鶴屋南北の原作を読んでから行くべきだった。そうすれば、台本作者長塚圭史の仕事のあとが分かって評も書き易いというものだし。
 もちろん筋を追ってあれよあれよと引っ張り回されるのもいいが。やはり何事も順番が大事だ。作品を十分楽しむためにはやり方があるのだった。
 7月には歌舞伎版を上演するというが、順番が逆だったらよかったのでは?

 大竹しのぶ、中村勘三郎、秋山菜津子、古田新太らは期待を裏切らない達者な演技を見せる。

 シアターコクーンはあまり好みではないが、大掛かりな仕掛けがあることだけは分かった。 
コメント
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