ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

寺山修司作「くるみ割り人形」

2012-02-11 16:29:16 | 芝居
1月30日吉祥寺シアターで、寺山修司作「くるみ割り人形」をみた(脚色:岸田理生、構成・美術:宇野亜喜良、演出:水嶋カンナ、
監修:金守珍)。

寺山が人形映画のために書いたシナリオ「くるみ割り人形」を岸田理生が浅草版として戯曲化した作品の初演。
美女劇第3弾とか。

昨年夏に初めて寺山の芝居(「伯爵令嬢小鷹狩掬子の七つの大罪」)をみてその魅力を知り、これが二度目の体験。
結果は期待以上だった。面白過ぎるほど。

E.T.A.ホフマンの「砂男」と「くるみ割りとねずみの王様」をもとに書かれた「幻想の悲劇譚」とか。
その他にもいくつもの童話の要素をちりばめてある。眠り姫、カエルの王様、赤い靴・・。
影を切り取る話って何だったっけ?(誰か教えて下さい)

「大女優」役(笑)の毬谷友子がいい。この人をみるのは3度目だが、これまでどうも自分の女性性を出し過ぎるように
思えていやだった。端的に言えばあまりにもコケティッシュ(いつでもどこでも)で、そういう役しかやらない人という
印象だった。が、この日の役柄に母性という面もあったからか、臭みもなく、その貫禄ある演技と存在感に圧倒された。

台本、音楽、踊り、どれも素晴らしい。よく訓練された集団の踊りと演技を見る喜びを味わえた。

ただ、始めに主人公の少女がいきなり自分の影を切り取ってほしい、と言い出すのが唐突で、そこだけが残念。

ところで「浅草版」てどういう意味なのか、これもどなたか教えて下さい。

今年11月には芸術劇場で新作上演の由。もちろん行くつもりです。



コメント (2)
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