ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

オデッツ作「喝采」

2017-10-11 23:48:50 | 芝居
9月1日本多劇場で、クリフォード・オデッツ作「喝采」を見た(演出:松本祐子)。

初日を間近に控えた舞台の主演俳優が突然いなくなってしまい、プロデューサー、演出家、作家、舞台監督が困り果てる。代役として、かつての
名優フランク(加藤健一)に白羽の矢が立つ。彼は酒浸りで落ちぶれていたが、演出家バーニー(山路和弘)の熱烈な説得に負けて役を引き受け、
長いブランクと酒の誘惑に苦悩しながらも、新人女優ナンシーらと共に稽古に励む。妻ジョージー(竹下景子)も献身的に夫を支える。
地方公演の幕が開け、初日の劇評でナーバスになったフランクは、ジョージーともぶつかり自暴自棄になってしまう。そして白日の下に晒される
夫婦の過去と真実の姿。急接近するバーニーとジョージー。ブロードウェイの初日は容赦なく迫る・・・。

典型的なバックステージ物で、脚本が面白い。

プロデューサー役の人は滑舌がよくない。
バーニー役の山路和弘が好演。この人は大河ドラマ以来注目してきたが、まさか恋に落ちる姿を拝めるとは思わなかった(失礼)。
妻ジョージー役の竹下景子は声が柔らかくて魅力的。最後のシーンでの青いドレス姿が美しい。
ただ、今回の役も「お嫁さんにしたい女優」のイメージにぴったりだが、いつまでもその路線を続けるつもりなのだろうか。
一度くらい殻を破ってみるのもありでは?(評者が知らないだけなのかも知れないが)
フランク役の加藤健一は、はまり役。
アル中で、しかも虚言癖というどうしようもない男を演じて、それでも魅力的に見せてしまうのは彼ならでは。

コメント
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