この映画・本、よかったす-旅行記も!

最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

『ニッチを探して』(島田雅彦著-新潮社刊)-自らが新たな体験をするようなワクワク感とスリル感を持って

2013-08-14 23:00:27 | 最近読んだ本・感想
 「ニッチ」とは生態系において、それぞれの生物が占める固有の【生態的地位】を示す言葉であるが、この本ではそれを《拡大解釈》して、様々な人間がその地位と性行によって占める場所と時間帯を《住み分ける》ことによって、無駄な争い・軋轢を避ける行動様式に当てはめ話が展開する。更に、主人公が訳あって路上生活者になるが、それにも「ニッチ」が大きく関わり、この本のタイトルとなっている。  元々小説は多くを読む方ではないが、久しぶりにワクワクしながらページをめくり楽しく読めた作品である。 . . . 本文を読む
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『人はなぜ人を殺したか-ポル・ポト派、語る』(イエン・サリ、キュー・サムファン他)-を読む

2013-04-25 23:13:15 | 最近読んだ本・感想
 ベトナムが『アメリカ帝国主義』と戦い、北爆にも耐え勝利をおさめて祖国を統一し、新しい社会の建設に取り組んでいた頃、隣のカンボジアでは『ポル・ポト政権』によりすざましい虐殺が行なわれていた。  その《秘密主義》によって、ほとんど解明されていないポルポト派の実像と虐殺の真相に迫るレポートである。 . . . 本文を読む
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『脳はこんなに悩ましい』-池谷祐二と中村うさぎのオモシロおかしく、意外と!示唆に富んだ対談

2013-04-12 22:32:58 | 最近読んだ本・感想
 池谷祐二の前著『進化し過ぎた脳-中高生と語る「大脳生理学」最前線』【2004年「あさひ出版社」刊-後に講談社「ブルーバックス」】がわかりやすい上にめちゃめちゃ面白かったので、本屋で手にして即買ってしまう。 . . . 本文を読む
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『独裁者プーチン』-リトビネンコに続いて、またロンドンで反プーチン派のベレゾフスキーが暗殺?される

2013-03-29 23:53:36 | 最近読んだ本・感想
 折しも上の本を読み始めていた時に、『ベレゾフスキー、ロンドンで死亡!』のニュースが飛び込んできた。25日の朝のことである。  このニュースを聞いてすぐに思い起こすのは『リトビネンコ事件』と『アンナ・ポリトコフスカヤの暗殺』である。 . . . 本文を読む
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『仏果を得ず』-「文楽」に惚れ込んだ「舟を編む」の三浦しをんが書いた、人形浄瑠璃の世界の人間模様

2013-03-24 14:19:27 | 最近読んだ本・感想
                       【『仏果を得ず』 三浦しをん著 双葉文庫 2011年刊 】  「仏果を得ず」のタイトルは、この本の最終章【仮名手本忠臣蔵】の極めつけ【六段目・勘平の腹切り】から来ているが、最終章まで読んで、このタイトルの意味がようやくわかった。    原郷右衛門の  『思へば思へばこの金は、縞の財布の紫摩黄金。仏果を得よ』に対し、  瀕死の早野勘平が最後の力を振り . . . 本文を読む
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『小さいおうち』-中島京子著、2010年度直木賞受賞作を文庫本で読む

2013-01-24 23:12:52 | 最近読んだ本・感想
 今、『東京家族』が公開されているが、山田洋次が次の映画の予定をテレビで発表したのを見て、早速その本を読んでみる。 . . . 本文を読む
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『表裏井上ひさし協奏曲』-2010年に無くなった井上ひさしの元妻が書いた壮絶な夫婦生活の裏表

2012-11-19 22:43:52 | 最近読んだ本・感想
 劇作家・小説家の「井上ひさし」は2010年肺ガンで亡くなったが、作家としての『売り出し』から『こまつ座』の立ち上げまで辛苦を共にし、作家を支えたのは1987年に離婚した元妻の西舘好子(井上好子)であるが、この本は、離婚に至るまでの夫婦の様子を西舘が赤裸々に描いたドキュメンタリーである。 . . . 本文を読む
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『ジェノサイドの丘-ルワンダ虐殺の隠された真実』-「ホテル・ルワンダ」・「ルワンダの涙」と衝撃が蘇る

2012-11-18 23:21:33 | 最近読んだ本・感想
 2004年に映画化され、日本では2006年に公開された『ホテル・ルワンダ』やその後公開された『ルワンダの涙』の描いた同じ「ルワンダ大虐殺」をいち早く扱った(といっても唯一のものしれない)ルポルタージュである。ただし、映画の方が1994年の大虐殺を主に描いているのに対し、こちらは「ルアンダ」建国以来のツチ族とフツ族の確執を書いている。 . . . 本文を読む
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『信用金庫の力』(吉原穀著-岩波ブックレット)-脱原発宣言をした信用金庫理事長の理念

2012-10-14 21:19:54 | 最近読んだ本・感想
 著者は『城南信用金庫』の理事長で、以前から金融機関の《理事長らしからぬ》発言に注目していたが、まとまった文章を読んだのは初めてである。なるほどユニークな存在であるが、経営者側(?)にも『こういう人もいるのか』と感心すると同時に、一個人でもここまで出来るのかと、ある面励まされる。それにしても、先達の開拓者は気骨があるし、すごい! . . . 本文を読む
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『橋下「維新の会」がやりたいこと』-民主・自民の泥仕合の中、何のための国政進出かを見極める(その2)

2012-10-14 16:19:09 | 最近読んだ本・感想
『橋下「維新の会」がやりたいこと』(石川康宏著)の感想と最近の世の中の状況について(その2) . . . 本文を読む
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『橋下「維新の会」がやりたいこと』-民主・自民の泥仕合の中、何のための国政進出かを見極める(その1)

2012-10-13 22:28:51 | 最近読んだ本・感想
 民主党代表選挙と自民党総裁選挙が代わるがわるテレビに映し出されるのを見てウンザリした人も多いと思うが、国民の気持ちとして「いい加減にしてくれ!」と叫びたいのが本心である。そんな中で『維新の会』の橋下代表が国会議員をかき集めて、国政に進出するという。その狙いと『維新の会』の本質を見抜いた、わかりやすい本である。 . . . 本文を読む
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『ヒーローを待っていても世界は変わらない』-「年越し派遣村」の湯浅誠が最近の心境を語る

2012-09-17 00:25:08 | 最近読んだ本・感想
 湯浅誠がいままで「派遣村」等で関わってきたこと、断片的に述べられている彼自身の生い立ちのこと、政府との距離の持ち方など、全体としては共感あるいは同意できる内容なのだが、気になる点が2つほどある。 . . . 本文を読む
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『ショック・ドクトリン』(上)-惨事便乗型資本主義の本性と世界での実態を暴く(その1)

2012-09-09 10:15:00 | 最近読んだ本・感想
 ともかく、すごい内容である。 . . . 本文を読む
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『脳力(ノウリキ)のレッスン』-国際情勢通・寺島実郎の10年前の本だが、内容は今も新鮮に響く

2012-07-16 11:41:58 | 最近読んだ本・感想
1週間ほど前、本屋を覗いたら、寺島実郎の本が目に付いた。思わず買ってしまう。今から10年近く前の文章にも関わらず、内容に引き込まれる。 . . . 本文を読む
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『橋下「維新の会」の手口を読み解く』-また大阪で、公務員の人権と自由を奪う【憲法違反の条例案】を提出

2012-07-15 11:07:02 | 最近読んだ本・感想
大阪の橋下市長がまた、《とんでもない条例案》を出してきた。『(大阪市)職員の政治的行為の制限に関する条例案』である。『「ルールを無視する公務員がいるなら、それを正すのが政治家の仕事です」(「体制維新」-大阪都)などといいますが、自分自身が憲法の定めるルールを無視していることを自覚し自戒すべきでしょう。』とは、この表題の本の中の言葉であるが、怒るのは市長の側でなく、市民のほうだ。 . . . 本文を読む
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