令和3年1月9日(土)
千両、万両
千 両 : 仙 寥
暖地の山林の樹下に生えるセンリョウ科の常緑小低木
普通、「万両」に対して「千両」と書かれる事が多い。
60~90cm、茎は緑の部分が多く叢生して広がる。
葉は長楕円形で、縁にぎざぎざがあり対生。
夏、茎の頂の葉の間に花とも見えぬ淡緑色の細花を、
群がるように付け、やがて小球果となり、冬になると
4~5mmの紅い実となる。黄色の種類も在り正月用
の花材として「万両」とともに好まれる。
黄色の千両
仙寥には切り花、万両には盆栽が多い。
千両、万両の見分け方は、葉陰に実の付く「万両」と
対して「千両」は葉の上で色づく。
万 両
ヤブコウジ科の常緑低木。 色の少ない冬の山野や
また庭園等に紅を点ずるものとして「千両」「万両」
と並べて称されることが多い。
高さ60~90cmくらい。確りとして立ち、厚くて
長さ70cmほどの楕円形の葉が上の方に固まって
互生する。小枝の先に、夏に黄白色の小花をつける。
実は、寒くなると深紅に色づき、葉陰に鬱然として
紅い。千両より大粒で、径5~6mmとなる。
実は、冬中落ちない。 千両に勝るので万両だとか。
(新日本大歳時記「冬」今井千鶴子氏の季語解説による)
名古屋南部に白鳥庭園がある。(吟行でよく訪れる)
庭園の中の水辺に、「水琴窟」がある。
竹筒を耳にあてると、地中に埋めこまれた伏せ瓶に、
鹿威しから滴り落ちる水が、その瓶の空洞に反響し、
幽かな何とも言えぬ心地よい「響き」が伝わる。
(一昨年の4月頃)
その目線の先に小さな籬(まがき)が作られて居り、
その傍らに万両が覗いていた、、、、、
今日の1句
万両や水琴窟の音幽か ヤギ爺