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遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

菖蒲湯

2022-05-06 16:49:55 | 日記

令和4年5月6日(金)

菖蒲湯 : 菖蒲風呂

端午の節句に菖蒲の根茎を入れた風呂(湯)

邪気を祓い心身を浄め、疫病除けに菖蒲を浴槽に入れる。

特に蓬を多く添える地方もある。

菖蒲は強い香気を放ち、浴後の肌の爽やかさは格別である。

銭湯などでは5月5日に「菖蒲湯」にする処もある。

菖蒲は池や沼の辺りに生える、サトイモ科の多年草で、葉

は似ているが花菖蒲(アヤメ科の多年草)とは違う。

菖 蒲(サトイモ科の多年草)

花菖蒲(アヤメ科の多年草)

 

古来中国では、菖蒲は薬草として扱われていた。

根茎を乾燥させるとリラックス効果、血行促進、肩凝りや

腰痛予防、冷え性、筋肉痛、リウマチ等に効能がある。

 

菖蒲湯の由来は、中国では古来邪気を祓う薬草として考え

られていたが、日本へは天文2年(1533年)の「御湯

殿上日記」に、「五月五日に菖蒲を湯に浮かべ、それに浸

かった」との記述がある。一般には江戸時代にこの風習が

伝わったとされる。

江戸の俳人宝井其角の名句がある、

銭湯を沼になしたる菖蒲(あやめ)かな

 

当時の銭湯の客は普段の湯銭に加えて、祝儀(おひねり)

を番台の上に置いて帰る風習が在ったという。

ここから現代の銭湯や温泉宿なども「菖蒲湯」をたてる

風習が伝わったようである。

また子供達は湯船につかり、頭に菖蒲の葉を巻きつける

と、暑い夏を丈夫で過ごせると信じられている。

菖蒲の独特な香りは、アロマセラピー効果が在り、心身

ともにリラックス出来ると言われる。

昨夜(5月5日)は、カミさんが菖蒲を用意してくれた。

 

今日の1句(俳人の名句)

菖蒲湯に深く老躯を沈めけり   富安 風生