令和4年5月19日(木)
ひなげしの花 : 雛罌粟、虞美人草、ポピー
ヨーロッパ中部原産のケシ科の二年草、草丈50~60cm
全体に粗毛があり、葉は羽状に分裂し互生する。
初夏、枝端ごとに四弁の広円形または円形の花を開く。
3~4cm位の一重、八重で、朱、紅、白、絞りがある。
中国の秦の武将、項羽(こうう)の寵姫で絶世の美女と云わ
われた虞(ぐ)氏が死後に化身となったとの由来からこの名
の「虞美人草」が付いたという。
その虞姫は敵対する漢の国が、攻め込んで来た際に項羽の
足手まといにならぬ様にと自害した。その亡骸の傍にひな
げしの花が咲いていたという。
亦、夏目漱石の小説「虞美人草」は、1907年(明治40
年)に朝日新聞の連載小説となった。
虚栄心の強い女、藤尾とその周りに蠢く利己と道義の相剋を
描いた、漱石一作目の小説である。
「自らの美貌で、二人の男性を操り天秤にかけ楽しんでいた
が、、やがて破局を招き、毒を飲み自死した。」
「ひなげしの花」 作詞:山上路夫、作曲:森田公一
1972年(昭和47年)11月、アグネス・チャンの
日本における歌手デヴュー作品。
たどたどしい日本語で「オ・カ・ノ・ウ・エ・ヒ・ナ・ゲ・
シ・ノ・ハナ・デー、、、」と高音のスタッカートで歌う姿
に、この歌の物真似がブームとなった。
「ひなげしの花」で先ず思い出すのがこの歌である。
私自身、「ひなげしの花」自体が直に浮かばなかったが、
後でこの花の画像を見て、「何処にでも咲いている花」と、
学校や街路の花壇でよく目にした花であった。
荒子川公園
愛知牧場のひなげし畑
今日の1句(俳人の名句)
ひなげしの花びらを吹きかむりたる 高野 素十