遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

ひなげしの花

2022-05-19 16:45:39 | 日記

令和4年5月19日(木)

ひなげしの花 : 雛罌粟、虞美人草、ポピー

ヨーロッパ中部原産のケシ科の二年草、草丈50~60cm

全体に粗毛があり、葉は羽状に分裂し互生する。

初夏、枝端ごとに四弁の広円形または円形の花を開く。

3~4cm位の一重、八重で、朱、紅、白、絞りがある。

 

中国の秦の武将、項羽(こうう)の寵姫で絶世の美女と云わ

われた虞(ぐ)氏が死後に化身となったとの由来からこの名

の「虞美人草」が付いたという。

その虞姫は敵対する漢の国が、攻め込んで来た際に項羽の

足手まといにならぬ様にと自害した。その亡骸の傍にひな

げしの花が咲いていたという。

 

亦、夏目漱石の小説「虞美人草」は、1907年(明治40

年)に朝日新聞の連載小説となった。

虚栄心の強い女、藤尾とその周りに蠢く利己と道義の相剋を

描いた、漱石一作目の小説である。

「自らの美貌で、二人の男性を操り天秤にかけ楽しんでいた

が、、やがて破局を招き、毒を飲み自死した。」

 

「ひなげしの花」 作詞:山上路夫、作曲:森田公一

1972年(昭和47年)11月、アグネス・チャンの

日本における歌手デヴュー作品。

たどたどしい日本語で「オ・カ・ノ・ウ・エ・ヒ・ナ・ゲ・

シ・ノ・ハナ・デー、、、」と高音のスタッカートで歌う姿

に、この歌の物真似がブームとなった。

「ひなげしの花」で先ず思い出すのがこの歌である。

私自身、「ひなげしの花」自体が直に浮かばなかったが、

後でこの花の画像を見て、「何処にでも咲いている花」と、

学校や街路の花壇でよく目にした花であった。

荒子川公園

 

愛知牧場のひなげし畑

 

今日の1句(俳人の名句)

ひなげしの花びらを吹きかむりたる   高野 素十