令和4年5月29日(日)
河 骨 :かうほね
スイレン科の多年生水草
浅い沼や池、湖などの岸辺や小川などに自生する水生
植物である。
水中の葉は細長く膜質で、水上に在る葉は濃緑で厚く、
里芋の葉に似て長卵形で、葉柄のところに切れ込みが
ある。
夏に花梗を伸ばし、水面を抜けて頂に直径3~5cm
余りの黄色の可憐な花を上向きに咲かせる。
5枚の花弁に見えるのは「萼」である。花びらは中央
に多数ある。うち雌蕊は1個で他は雄蕊。
根茎は白色で肥大して白骨に似ていることから、この
名「河骨」が付いた。
この地下茎を乾燥させたものは生薬となり、「川骨」
(せんこつ)と呼ばれている。
根の部分
鎮咳、去痰、利尿、止血、解熱などに効能が在る。
花が終わる頃に萼片は緑色に変色して、緑色の果実
(直径5mmほど)が
水中で崩れて種子を水中に放出する。
同属の種類に、「根室河骨」「尾瀬河骨」がある。
根室河骨は、北海道や東北の高山の沼等に生息、やや小さめの花が咲く。
尾瀬河骨は、根室河骨の変種で雌蕊の柱頭が紅くなる。(尾瀬沼)
白鳥庭園の奥に川の流れ込む池の縁に、河骨が密か
に咲いている。
余り人目の付かぬ場所にひっそりと咲いて居り、
黙の中、幽かな川の流れる音と、黄色の小さな花が
私に話かけるようだ、、、、。
今日の1句
迷ひ来て河骨の渓幽かなり ヤギ爺