遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

河 骨

2022-05-29 16:46:53 | 日記

令和4年5月29日(日)

河 骨 :かうほね

スイレン科の多年生水草

浅い沼や池、湖などの岸辺や小川などに自生する水生

植物である。

水中の葉は細長く膜質で、水上に在る葉は濃緑で厚く、

里芋の葉に似て長卵形で、葉柄のところに切れ込みが

ある。

夏に花梗を伸ばし、水面を抜けて頂に直径3~5cm

余りの黄色の可憐な花を上向きに咲かせる。

5枚の花弁に見えるのは「萼」である。花びらは中央

に多数ある。うち雌蕊は1個で他は雄蕊。

根茎は白色で肥大して白骨に似ていることから、この

名「河骨」が付いた。

この地下茎を乾燥させたものは生薬となり、「川骨」

(せんこつ)と呼ばれている。

根の部分

 

鎮咳、去痰、利尿、止血、解熱などに効能が在る。

花が終わる頃に萼片は緑色に変色して、緑色の果実

(直径5mmほど)が

水中で崩れて種子を水中に放出する。

同属の種類に、「根室河骨」「尾瀬河骨」がある。

根室河骨は、北海道や東北の高山の沼等に生息、やや小さめの花が咲く。

尾瀬河骨は、根室河骨の変種で雌蕊の柱頭が紅くなる。(尾瀬沼)

 

白鳥庭園の奥に川の流れ込む池の縁に、河骨が密か

に咲いている。

余り人目の付かぬ場所にひっそりと咲いて居り、

黙の中、幽かな川の流れる音と、黄色の小さな花が

私に話かけるようだ、、、、。

 

今日の1句

迷ひ来て河骨の渓幽かなり   ヤギ爺