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遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

葛切り

2022-05-26 16:47:54 | 日記

令和4年5月26日(木)

葛 餅 : 葛切り

葛粉を水に溶き火にかけ練って、木枠の型に入れて冷し

固めたもの、三角に切り蜜をかけ、黄粉を塗し食べる。

元は正麩(小麦粉)を練り、長期間醗酵させてから蒸し

上げたもの。醗酵もの特有の風味と酸味があり、古くは

亀戸天神や川崎大師等の茶店に売られていた。

 

葛切りは、葛粉を水に溶き砂糖を加え煮て練り固めた物

を葛練りといい、これを饂飩のように細く切った物を、

「葛切り」という。

(京都・祇園の鍵善)

 

氷片を入れ冷し、蜜と黄粉や抹茶等をかけて食べる。

透き通った姿は、夏の時期の風物詩として愛される。

 

友人が、葛切りを手土産にやって来た。

春日井に住む彼も、私同様に隠居の身であり、日々

晴耕雨読でもないが、小さな庭の隅に手軽な野菜等

を植え、ご近所に互いの成果を自慢?し合う様だ。

「カミさんは何やら忙しく、余り家に居た事がない」

と、、これも我家と同じで、女は強く外に沢山の友

を持ち、趣味も色々、、、(我が家と一緒である。)

老爺は、一線を退けば潰しが気かぬ様だ、、、。

 

今日の1句

そはそはと葛切冷ゆる午後三時   ヤギ爺


かきつばた

2022-05-25 16:44:07 | 日記

令和4年5月25日(水)

杜若 : 燕子花、かきつばた

水辺、湿地に群生するアヤメ科の多年草

茎の高さ40~90cm、地下に長い根茎を持つ。

葉の長さは30~70cmで剣状に尖っている。

5月末から6月頃に、叢生(そうせい)した葉の中央から

花茎を伸ばし、茎頭に濃紫色の花を開く。

外層の三弁は垂れて大きく、内層の三弁は直立して細長い。

古くは、「かきつばた」と清音でよばれた。

湿地を好むこの花は、燕の子が飛ぶ姿に似ていることから、

「燕子花」(かきつばた)とも書く。

俗に、「いずれがあやめかきつばた」と甲乙つけ難く美しい

ものに喩えて用いられるが、あやめと杜若の区別は葉の幅と

葉脈の違いで判るという。亦、花その物も見分ける事が出来

る。

あやめは、花弁の元のところの模様が綾目をしている。

杜若は、花弁の元から花弁の先に向かって一本の象牙色の線

がある。

亦、よく比較される花に「花菖蒲」があるが、花菖蒲は花弁

の元から黄色の模様が出ている。

葉の大きさ、太さ等の違いもあるが素人の私にはあまりよく

判らない。

 

名古屋の庭園、「徳川園」「白鳥庭園」などで杜若が見頃を

迎えている。この処コロナの規制も緩和されたようで、園内

にはカメラ片手に俄かカメラマン等が多くなったようで、

彼方此方の水辺、池の畔に出没する。

徳川園、

白鳥庭園、

 

亦、結婚式を控えたカップルが、記念写真の前撮りを行って

居り、とても華やかで、、、「何れがアヤメ、かきつばた」

 

今日の1句

かきつばた日照雨構はず見得を切り   ヤギ爺


中村公園

2022-05-24 16:17:47 | 日記

令和4年5月24日(火)

万 緑

濃淡の様々な緑が、見渡す限り一面の深い緑色となり

真夏の草木が生い茂る季節へとむかう。

自然が最も生命力を示し、見るからに輝いてみえる。

中国の王安石の漢詩の「石榴詩」に、「万緑叢中紅一点」

の句があり、ここか万緑」の語が生まれた。

万緑を季語として定着させたのは俳人中村草田男と言われ

「万緑の中や吾子の歯生え初むる」の句の中で詠まれたる

万緑は「万緑の中でみどり子のまっ白なかわいい歯が生え

る。 すなわち万緑を背景としてみどり子の口中に生えた

白い歯は、生命力が凝集したものにほかならない。そこに

は作者の血が脈打っていることを、読者は感じとっている

のである。(新日本俳句大歳時記・俳人伊藤敬子句評より)

 

中村公園(名古屋市中村区)

地下鉄東山線「中村公園駅」を降りると、大通りに真っ赤

で大きな鳥居がある。

潜りけ真直ぐ北へ進むと中村公園に出る。

公園の前にも鳥居があり、右手には、「日吉とその仲間達」

という像が在る。

豊臣秀吉の幼名(日吉丸)は貧しい農民の子で、その頃の像

と思われる。

其処から更に北へ進むと正面に「豊国神社」がある。

この地の英傑「豊臣秀吉」を祀る神社で、1833年(明

治16年)に建てられた。

中村公園は1901年(明治34年)に開園し、この敷地

内の神社を囲むように配置される。

毎年5月に「太閤まつり」が催しされ、秀吉の旗印「千成

瓢箪」を象った神輿が境内を練り歩く。

豊国神社の左手に「ひょうたん池」があり、この池も秀吉

に肖って名付けたようである。

その北側奥には、歌舞伎役者の初代中村勘三郎の生誕像が

が建てられた。 初代勘三郎は1598年(慶長3年)に

当地(中村)に生まれ後に江戸に出て、猿若勘三郎を名乗

り、猿若座(中村座)を立ちあげた。

2017年(平成29年)に、中村勘九郎、七之助兄弟を

迎え、初代の像の「お披露目式」が行われた。

ひょうたん池の西側には「中村公園文化プラザ」がある。

1階に図書館、2階に秀吉記念館、3階には文化小劇場が

在る。 毎年「歌声サロン」(喫茶)が開演されたが、

コロナ過で、中止となってしまった。

中村公園は木々の緑に包まれ、都会の喧騒を暫し忘れて、

清々しい気分となる、ホット出来る空間である。

 

今日の1句

万緑の中ためらはず深呼吸   ヤギ爺


あめんぼ

2022-05-23 16:43:51 | 日記

令和4年5月23日(月)

水 馬 : アメンボ

カメムシ目アメンボ科の水生昆虫

体長5~30cm程で黒く細長い。三対の肢のうち後ろの

二対は極めて長く、肢には毛が生えている。

池沼や小川等の水面を滑走し、ジャンプもする。

水馬は肉食で、小昆虫を捕食する。前肢で捕獲し針のようなに

尖った口器を突き刺し、消化液を出して獲物を溶かし液状の物

を吸い込む。

俳句では「みずすまし」と呼ばれる事が在るが、本来「みずす

まし」はミズスマシ科の別の甲虫である。

アメンボは身体から飴のような匂いがするのでこの名が在る。

(飴の匂いを発する棒状の虫から、あめんぼう)

肢に生えている毛が表面張力を促し、水面を奔るように滑走

する。細長い肢の先は鞭のようにしなり、動く度に水の表面

に水輪が出来る。肢の先からは油分を分泌、浮力を助ける。

表面張力は、

液体または個体の表面が自ら収縮して、出来るだけ小さな面

積を作ろうとする力。

小学生の頃に理科の実験で、水に浮かべた1円玉(アルミ製)

が水面に浮かぶのを不思議に思っていた、、、、。

 

水 馬(すいば)

余談であるが、江戸時代の享保2年(1735年)田安、一橋、

清水の三家の藩士が徳川吉宗の御前で水馬上覧を行った。

藩士が馬を川に引き込み、馬の肢の届かぬところで降りて曳き

再び足が届く所で馬に乗り、対岸に渡る速さを競わせた。

馬は泳ぐことは出来るが、アメンボのようには、、、、

(水馬をあめんぼうというのは、やはり飴の匂いから、?)

 

埠頭公園の噴水のある池に水馬(アメンボ)がゆっくりと

6本の肢を動かして滑走している。(噴水は止まっていた)

時折り、2匹が競うように、歩調を合わせるように、、、

久しぶりにアメンボの泳ぐのを見た。水面を楽しんでいた。

 

今日の1句

水馬の足並み揃ふ二匹かな   ヤギ爺


クレマチス

2022-05-22 16:45:24 | 日記

令和4年5月22日(日)

クレマチス : 鉄線花

キンポウゲ科センニンソウ属の鑑賞用蔓性多年草。

クレマチスは「蔓性植物の女王」ともいわれている。

葉は複葉で、茎は冬でも枯れることはなく鉄線の様なので

この名がある。 テッセンは中国に自生する別の花がある。

5~6月頃、葉の付け根から長い柄を伸ばし、白や桃、紫

色の大輪の花を開くが、花びらはなく、花びらに見えるの

は、6個の萼片が変形したものである。

クレマチスは、テツセンやカザグルマなどを交配して作ら

れた園芸品種で、世界には温帯に250種が分布する。

日本へは江戸時代の初期に渡来した。

逆に、1836年に植物学者でもあったシーボルトにより、

日本の原種のカザグルマ(雪おこし)がヨーロッパへ紹介

されている。

イギリスを始めヨーロッパでは、クレマチスと薔薇を組み

合わせ、フラワーアーチ等として人気がある。

 

先日、「名古屋クレマチス会」の主催による「クレマチス

展」がフラワーガーデンで開催されていた。

様々な品種が展示され、大輪の色鮮やかな花に会場の彼方

此方から、ため息が洩れていた、、、、、。

モンタナ、

アレキサンドラブルー

ビダルバー

 

今日の1句

枝折戸に雨後の鉄線鮮らけし   ヤギ爺