江蘇省などの小学校で児童が登校後、鼻血を出したり、頭痛、じんま疹などの症状を訴えていたが、運動場の合成樹脂でできたトラックから立ち上る臭気でむせたり咳(せき)が出たりしていることと関連性が疑われている。
蘇州市の元和小学校では、9月1日にトラックを整備したばかりだが、安全性などの検査を受けないまま使われていた。
保護者からの投書をきっかけに、学校は一時閉鎖され、運動場を造り直すことになったが、同月、無錫市や南京市、常州市などでも同様の問題が次々に発生。
中国では、樹脂製トラックに関する検査基準はなく、そのことで業界も混乱が生じている。
南京林業大学の専門家は、合成樹脂製トラックを新たに建設し、1週間たっても異臭がするようなら問題のある可能性が高いとし、トルエンやキシレンによるものである疑いが強いと指摘した。
鉛塩を含む可塑剤が使われていると、児童が長期間にわたって接触した場合、血液中の鉛濃度が基準を超えることもある。
また、有毒なフタル酸エステル類を使った可塑剤は最も毒性が強く、過剰に摂取すると男子児童の成長を阻害し、生殖機能に問題が生じる危険もある、と。←RECORDCHINA
中国では、人口抑制の政策ではないかと穿った投稿もある。
しかし、このフタル酸エステル類の問題は、すでに知られた問題で、例えば、2002年に厚生労働省より、食品用の器具や容器包装およびおもちゃについてが出された。DEHPを原材料とするポリ塩化ビニルの使用を禁止する通知が出されている。→こちら
この問題は中国での規制の遅れであると言えよう。
他の国でも過去に問題となっている。===>
ラップ、保存容器、おしゃぶり、おもちゃに注意!世界で証明され始めたフタル酸エステルの危険性→CIRCL
デンマークのフタル酸エステル(フタレート)規制->こちら
妊婦のプラスチック化学物質への暴露、子どもの知能指数低下と関連か 研究→AFP
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