目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

お米の現実

2007年11月14日 | ぷち農作業
小豆2号で自分の集落のお米を販売してみました。
玄米30キロ1万3千円。値段からもわかると思いますが有農薬です。
有農薬である以上(買う人にとっては)メリットは少ない。
棚田米であること、山の清水で作られた米、といえどもやはり
大きなメリットにはなりにくい。
でも棚田で作る米の現実と限界を感じて、ささやかにお手伝いをこころみたのです。
お米を作ってくれた人は、集落の農家の方。
60代に近づきつつ(この島では兄さんと呼ばれる年代だが)
先祖代々の田んぼをかたくなに守っている方です。

購入してくださった方から感想がきました。
「あまりおいしくなかった」というものでした。
ちょっとショックでしたが、これは一つの現実でもあり、
真摯に受け止めないといけないよなあ、とも思いました。



そしてさらに感想が加えられていました。

農薬をつかわないことによる草取りが重労働ということですが、
それで農薬を使うことを「しょうがない」とあきらめるんじゃなく、
ウーファーを使ったり、援農プログラムをたてたりして、
限りなく無農薬に近づけてみたらいかがですか?

草とりは手伝いますよ。
たんぼの草取りがどんなものか知りもしないのに言っていますが。


最後に「夢みたいなことを言っていますが、ダメですか?」と結ばれていました。


理想は語ることは決して、罪ではないと思う。

でも、田舎で暮らし、農業と農家の現実を前にしながら
日々過ごしている人間に、
「現実を見ないままの希望」を語られるのは、ある意味、絶望でもある。

彼女は、ウーファーや援農を雇えば無農薬農業が可能であると言っていて
それを夢物語と認識しつつも、勧めてきたわけです。
しかも、それを農家の方が実際にどれくらい苦労しているかを知らないままに。

無農薬の食べ物を購入している人はこういう方が多いのだろうか、
うんそうだよね、そうかもしれない
と思いつつ、なんとも大きな現実社会とのギャップを感じつつ
うちひしがれてしまった。


とても農家の人には言えない。

エコとはある意味、罪でもあるなあ。

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2 コメント

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Unknown (てーさんへ)
2007-11-15 14:31:04
環境にやさしい人は人に厳しい、ホントにその通りですね。自分にも思い当たるところがあります。
無農薬農業の(減農薬でさえ)大変さを受け入れて頑張っている人を応援するための手伝いと意見なら大いにいいと思います。
でも有農薬を、苦労に苦労を重ねてやっている方にまだ苦労を強いるか!と怒鳴りたくなることもままあります。
環境を本当によくしたいなら、
環境からでなく、人からではないかな、と思うこともあります。
鶏が先か卵か先かの話じゃないけれど、私も含めた消費者も学ばないといけないのでしょうね。

土屋氏のブログ、拝見。かなり白熱していますね~。




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環境にやさしいは人に厳しい (てー)
2007-11-15 00:20:41
そーですね。
頭で考えることと、実際に体験することには大き
なギャップが生じるのはまあ普通のこと。

無農薬栽培は雑草との戦い。除草剤なしに何千年と
環境に適応してきた雑草を黙らせるには、物理的に
抜き取るしか今のところ手は無いのですが、口で
言うはやすく、行うは難し。
大変な重労働ですね。
環境にやさしい農業は人に厳しい!
ということは経験したものでないとなかなか実感
できませんね。

逆に消費者の立場からは安全でおいしいお米を安く
食べたい。これに応える生産者の工夫も必要でし
ょうね。

佐渡米の味について、先日、行った佐渡の新米食べ比べ会の様子、11月13日の土屋氏のブログ(http://bottega-sado.jugem.jp
に感想を書いてみました。
米の安全性と味を両立させることは、生産者の今後
の一つの方向でしょうね。

そして消費者が本物を見分ける目を養うと、成熟
した社会へと移行して行くのでしょうね。
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