晴耕雨読、山

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雑記…

冬の日に、じんわりと心温かく『カフネ』

2025年02月05日 | 読書

弟を亡くした主人公の女性と弟の元恋人とのふたりの関係は最初からギクシャク。約束の場所に遅れてやって来た彼女は弁解するどころか、用件を早く済ませてほしいとの事務的な言葉。カーキ色のつなぎ服で目つきの悪い年下の女性、とても深い付き合いは出来ないはずだったのが意外な展開に。彼女が勤める家事代行会社のボランティア活動を手伝うことになる。様々な事情から食事を作ることや掃除も出来ない。その意思も無くした家を訪ね、持参した食材で食事を作り、部屋の掃除を行なう。特に、彼女が作る食事の内容、レパートリーの広さに目を見張る。レシピ付きのクッキング番組を見ているような手際の良さと美味しそうに出来上がった料理の数々。それらを目にし、口に運ぶ人たちの表情に変化のきざし。こうした間に知り得なかった弟の姿や彼女が抱えている事情も。ふたりの心が通わぬまま結末にむかう予感も最後にはタイトル「カフネ」の意味にしばし浸る。ポルトガル語で「愛する人の髪にそっと指を通す仕草」とか。冬陽が届く部屋で、じんわりと心温かく読み終えた。もうひとつの収穫は保存食としても彼女が作った卵味噌、早速試してみたい。

     


氷雨を切り裂く埼玉県駅伝

2025年02月02日 | 雑記

2月に入って今日は季節を分ける節分、明日は立春というのに冷たい雨が降る。それでも予報の雪またはみぞれより良いか。回を重ねて92回目となる埼玉県駅伝の選手が疾走する。家からすぐの北鴻巣駅入口は男子の第4中継所、女子の第1中継所。まず隣駅の鴻巣駅東口をスタート地点とした女子の先頭がやって来た。最初の中継所のせいか、2番手以降は固まって来た。そして男子、こちらは遠くさいたま新都心駅前からなので間隔が伸びる。ついに繰り上げスタートで20名近くが一斉に走り出す。その後、タスキを渡す相手がいないまま到着の選手たち。そして最後の選手が全力を出し切った表情で着いて終了。皆さん、大変お疲れ様でした。雨中の観戦と応援の40分余り。身体は冷え切ったが選手らのほとばしる奮闘に元気をもらった。春はそう遠くはない。

     

    

     

 


冬の陽に包まれて初登山、長瀞アルプス・宝登山

2025年01月24日 | 

いろいろあって遅くなった初登山は通称・長瀞アルプスコースをたどる宝登山へ。登山口からの谷沿いの日陰道を少しだけ我慢、尾根上に出ると柔らかな冬の陽射し。陽光を浴びつつ、明るい山稜の雑木道を緩やかに進む。左手眼下の野上の街並みも眩しそうに光る。一転、北面の植林の道、少しだけの登り下りを繰り返して正面に宝登山が近づいてくる。夏のかき氷を天然製造しているという氷池への道を左に、わずかで小鳥(ことり)峠。小鳥のさえずりが聞けるのは春ごろだろうか。間もなく出た暗い林道は汗ばんだ身体が冷えるので急ぎ足。着いた宝登山北登山口から今日最大の登り。長い木段状の道を3度ほど越えて到着の宝登山山頂。見渡す眺望と3分咲きながらロウバイに囲まれてのオニギリが美味しい。青空と黄色の花、香りについ長居してしまった。その分、ショートカットの道を急ぎ、赤布に誘われてロープウエイの作業路に。泥道に難儀、七草がゆで有名な不動寺に出て山麓に着く。最後の失敗はあったが、暖かな冬日に包まれての今年最初の山道。給湯器が壊れて長い不便な生活の気分転換にもなった。(そして帰宅後に待ちわびていた交換作業の連絡が入り、来週には3週間ぶりに家で入浴できることに2025年1月23日(木)晴れ/(秩父鉄道長瀞駅近くの200円駐車場利用/長瀞駅09:02一<200円>-09:05野上駅)野上駅09:05~(萬福寺)~09:20登山口~09:50入山協力箱(100円)~10:15氷池分岐~10:25小鳥峠~10:30林道10:40~10:55毒キノコ看板・北登山口~(約200段の階段)~11:15宝登山497m(昼食/ロウバイ園散策) 12:10~(ショートカット路)~12:45不動寺~13:10駐車場(温泉入浴は初めての「いこいの村 ヘリテイジ美の山」880円、展望と快湯に満足)

    

     

    

    

 


戦後80年の今年、多く詳しく知る『日ソ戦争』

2025年01月22日 | 読書

太平洋戦争末期の1945年8月8日から9月上旬までの日本とソ連との戦争。終戦の日とする8月15日を過ぎても満州・朝鮮半島や南樺太・千島列島においては消えることのなかった戦火と戦争被害。民間人含む多くの戦争犠牲者を生み続けた。何故に終戦間際に戦争は始まったのか、ソ連軍の侵攻と激戦、避難住民の苦難の実情とその背景など、多くを詳しく知る。著者は日本敗戦の<最後のひと押し>だけでなく、北方領土や朝鮮半島の分断など今につながる<戦後を見据えた戦争>だったと。米ソの思惑がからんだ日本の分割占領案のやり取りに思わず目が。米ソ共同統治を否定されたソ連は分割占領を画策、要求したのは郷里の北海道。最後までこだわり、北海道北半分の統治(釧路から留萌までを結ぶ線の北側)も消滅したことに今さらながら安堵。一方、明確な線引きがされなかった千島列島の今が北方領土問題という経緯に解決の難しさも実感。読み終えて思うことは、この戦いの終結日を真の終戦の日とすべきではないかとも。

          

 


冬の暖かい日は寒起し

2025年01月21日 | 市民農園

今週は寒さが少し和らいで3月のような陽気。畑作業にはちょうど良いと市民農園に。遅れていた1月の作業である寒起しを行なう。スコップを土に深く入れ、掘り起こす。このまま放置して太陽や寒風にさらすのだ。土の中で冬を過ごしていた害虫や病原菌を減らし、固まった土のリフレッシュにもなる。3月のジャガイモ、4月の春・夏野菜づくりの大事な前哨戦。寒冷紗で覆っている葉物野菜の畑も収穫しながら順次、この作業を。その小松菜や水菜、春菊類は最近の雨で多少大きくなってきているようだ。続いている野菜の高値に貴重な援軍、早い成長を望みたい。