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自らも被災者「河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙」

2011年12月30日 | 読書
年内ギリギリに読み終えたこの本。今回の震災で沿岸の支局流出、本社のサーバー倒壊、販売員の犠牲者多数などの困難を乗り越え、休むことなく新聞を作り、届け続けた記録。「あとがき」にある<伝えなければならない状況があり続けている。伝えなければならない声、伝えていきた声があるー。>の言葉に、「被災者に寄り添う」編集方針の強い明確な意思が込められている。それは単に被災地の地元紙だからではなく、東北地方が「白河以北一山百文」(一山で百文の価値しかない荒地ばかり)と侮辱されたことに反発し、あえて「河北」を題字に入れ東北振興を社是としたDNAが受け継がれているからなのだろう。高校時代に新聞部に所属し、記者を夢見たこともある身としては感情移入ひとしきりの1冊となった。



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