馬の背、ヤハズ、新滝・・・、目ぼしいところは人が入った。
一番乗りは昨日の朝来たそうだ。頭の中を鮎が泳ぎ回って、
家にじっとしていられないのだろう。
「水が少なくて今ひとつだが、年に一度のお祭りだでのん」
今夜は河原で前祝いをするそうだ。マニアはどこの世界にもいる。
滝で飛んでいる数がだんだん少なくなったような気がしてよく見ると、
何と泳いで滝を上っているヤツがいるではないか!。
念のため鮎滝の上流に回り込んで覗くと、かなりの数の鮎が滝のすぐ上の
岩場の苔を喰んでいる。
今年は鮎滝の上には放流していないので、間違いなく鮎滝を上った鮎だ。
『大したもんだ。よくここまで上ってきたな。』と感心しながらも、
こんなに水が減らなければ捕れたのに・・。と少し残念な気にもなる。
去年は大水、今年は日照り、やっぱり自然には勝てない。
解禁間近のこの時期の天候不順は、アユ漁に影響大だ。
このままだと、新滝のピンコ釣りは全く期待できない。
鮎滝の笠網漁も、滝壺の鮎が飛んでしまえば、後は下流から遡上して
こない限り4・5日で終わりだ。
『水がなくて田圃が植わらなんだのは、しばらく無かったがなあ・・』
大荷場の隆君と、井戸沢の和之さんは嘆き節だ。
鮎はともかく、田植えが出来んのは困ったもんだ。
昔から、【欲しい雨は降らん】と言うが、自然が相手では
人間はただ我慢して耐えるしかない。 WT=19.5℃
新滝で特別採捕した稚鮎を、海老小学校の生徒たちが、学校前の谷川(海老川支流)に放流した。海老小は全校生徒13名・・・、過疎化と少子化のダブルパンチだ。
採捕した稚鮎は寒狭川に馴染んでいて元気がいい。バケツに配る前に飛び出した鮎も何匹かいた。子供たちも特採の鮎のように元気に育ってほしいものだ。
山中さんに銭亀の行者様を紹介していただいた。
http://aichialps.web.fc2.com/ozunu/local/mikawaoono/596/index.html
年中行事だからと、毎年行者様のお祭りをしているのだが、
何かの縁で訪ねてくれる人もいる。
過疎化・高齢化・後継者問題、いろいろあるが、あまり考えずに
今年もイノシシをやっつけ、鮎を捕り、お祭りをする・・・。
継続することこそが文化となり歴史となるのだろう。
8月26日、今年も地蔵盆に諸仏とともに【行者様】をお祭りする。