明日は待ちに待った解禁だ。道敏君の笠網の準備も万端整った。昼ごろ雨が上がったので滝に降りていったらまあまあ飛んでいた。明日、明後日と天気は良さそうなので、夜冷え込まなければ飛ぶと思うのだが・・・。
ピンコ釣りの方は、全部で12、3人はいるだろうか、猿橋から新滝までの主だった釣り場は殆んど場所取りがされていた。
雨の予報ではあったが何とか一日持ちそうだったので、予定通り五・六組で6月1日の解禁に向けて鮎滝道の整備をした。鮎滝の方は昨日ほどではないが、パラパラと鮎の姿が見えた。
「馬ノ背」の上の「ザワザワ」では漁協の役員が遡上する鮎を網で掬っていた。一網30尾位はいるだろう。一度掬うと散ってしまうが5分ほどでまた集まってくる。掬った鮎は花の木ダムの上流まで運んで放流するのだが、鮎は酸欠に弱いので酸素を吹き込みながらの運搬となる。苦労して放流しているので、一尾でも多く新天地で定着するのを願うばかりである。
雨で増水し一週間ほど鮎の顔が見えなかったが、昨日からまた飛び始めた。今日はカメラマンが入れ替わり立ち替わり訪れたので、いつも目聡くやって来る青サギもカワウも鮎滝には近付けなかったようだ。このまま我が家の滝番の6月2日まで飛び続けてくれるといいのだが・・。
鮎もまだ解禁前なのを知っているのか、まるで警戒心がない。今日なら網をあてなくても陸に飛び上がった鮎を拾うだけでよさそうだ。今日は鮎滝でも飛んでいるが、此処(新滝)の方が派手に飛んでいる。そろそろ漁協の役員が上流に放流するために此処で鮎を掬い始めるので、この光景も2,3日で見おさめになるだろう。
先登が鮎滝に到達。いちばんのりは俺だとばかりに先陣争い。さすがに選りすぐられた精鋭たちはいい顔をしている。今日はまだ水が多いので本滝ではなく、観音様の下から三角にかけてかなり飛んでいる。それにしても今年は10日ほど早い。
水の具合がいいのか思ったより早く第一波が新滝に到着した。アユで川の色が変わるというのはこういう状態を云うのだろう。後から、後から上って来るアユに押されて、前の方のアユが思わず飛んでしまっているようだ。
矢筈でも引き続き飛んでいるので、今年は今のところ順調に遡上しているものと思われる。
(=^ ц ^=)
「きた、キタ、きたあ~。ヤハズで土砂降りだぞぉ~・・」、
道敏君から連絡があったのは5時30分を過ぎていた。
『ちょっと暗いで、アユが飛んでるのが写るかなぁ・・、とに角すぐ行くよ』
息を切らせてヤハズまで辿り着くと、なるほど引っ切り無しに飛んでいる。30枚ほどシャッターを切って、ようやく掲載の写真が撮れた。いつものことながら、なかなかいい写真が撮れない。実際はもっと飛んでいるように見えるんだが・・・。
道敏君の話によると、大きなのは放流で、小さいのが天然だそうだ。昨年ここまで上って来たのは、5月16日だったので今年は7日ほど早い。順調に水が落ちれば、7~10日程で鮎滝まで辿りつくだろう。
川のほうは水温が下がったのか、アユもウグイも姿を見かけなくなった。