今年の鮎滝もそろそろ終漁だ。
すっかり滝に馴染んでいると思ったら、
出沢の男の最年長、久栄さんが名残を惜しんで網を当てていた。
今年は例年に比べて鮎の遡上も多く、笠網漁もまずまず楽しむことができた。
天然鮎の遡上が順調だったのは、心配された新東名の工事の影響もなく
５－６月にかけての水位が、鮎の生育に適していたのだと思われる。
来年もまた、多くの鮎が上ってくることを期待したい。
・・・鮎が一段落したら今度はイノシシだな・・・。
《今年もたくさん頼まれたなあ、出来れば全部叶えてやりたいが・・。》
出沢の神様も大変だ。千度も頼まれては無碍には断れない。
《とりあえず台風１５号だけは追い払うか・・。》
《計測不能！！》
【谷下】のイノシシもでかい。
「ミッチャより重いだら～」
『８０㎏ぐらいはあるかなあ』
「まっとあるらぁ、９０キロは超えとるらァ～」
『そんなら量ってみまい』と良二さんが台秤を持ち出しイノシシを載せた。
なんと、分銅を全部置いても竿が下がらない。
この秤のひょう量は１００㎏だ。
『どおりで重いわけだわ』
４人掛かりでどおにか軽トラの荷台に押し上げた。
出沢の猪に比べ浅谷や大海の猪は大きい、よく肥えている。
やっぱり出沢より浅谷や大海のほうが、日当たりもよく土地も肥えて
いるのだろう。
〔隣の田んぼはよく見える〕だけではなさそうだ。
鳥の成長は早い。
まだひと月しか経たないのに、親鳥とあまり変わらなくなった。
（尤もミッチャが毎日エサをやっていたのだが・・）
確かヒナが３羽いたはずだが、イタチか何かに喰われたか、
今日は２羽しか見当たらない。
何れにしてもこれだけ大きくなれば、そろそろ巣立の時期だろう。
■15：30 薄濁り WT=23℃■
鮎滝笠網漁 ☆☆★★★
今日は鮎滝の観音様のお祭り。
諸々の精霊たちとともに滝で捕った鮎の供養をした。
滝はまだ飛んでいる、『小さいが２束ぐらいは捕った』と久栄さん。
■08：20 薄濁り■
鮎滝笠網漁 ☆☆★★★
猿橋ピンコ
高岩 －－－－－
亀淵 －－－－－
ガバ －－－－－
壁・三角 －－－－－
入込み ☆☆★★★
ヤハズ ☆☆★★★
馬ノ背 －－－－－
アオキ ☆☆★★★
新滝 ☆☆★★★
久しぶりに滝を覗いた。
昨日の雨で水が出て、赤濁りもとれた。
滝番はまだいないが、観音様の脇で鮎が飛んでいるのが見える。
ピンコも【入込】から【新滝】にかけてまずまず釣れているようだ。
ふつうは盆に川に行くとカッパに《しんのこ》を抜かれるからと、
殺生を控えるのだが、１３日、お施餓鬼が始まるまでに鮎を獲りまくった
者がいるという噂をきいた。
確か滝番はミッチャのはずだが・・・。
尤も最近はカッパも見かけなくなったし、ミッチャは《しんのこ》なんか
とっくの昔に抜かれて無いから心配することもないだろう・・・。
盆が済んだら笠網漁もそろそろ終漁だ。
■12：15■
鮎滝笠網漁 ☆☆☆★★
昨日の夕立で、頭首工の放流があった。
昼にはほぼ平水に戻ったが、濁りはまだ取れない。
朝のうちはまずまず飛んでいたが、昼近くなったらあまり飛ばなくなった。
本日滝番。
朝のうちは鮎の方が多かったのだが、昼過ぎには
《ハヨ》１０匹に鮎１匹ぐらいになってしまった。
ヒトシくんは、おこれてふて寝。
午後の２時には、諦らめて終業解散。
数は２百ぐらいは捕ったが小さい。
もう盆だ、小さくても胸に黄色の追い星が浮き上がってきた。
ひと月ほど前から【銭亀ビオトープ】でカルガモ一家が子育てをしている。
ミッチャが毎日エサをやって大事に見守っているのだが、警戒心が強く
チラチラとは見えても、なかなか写真に収まってくれなかった。
かなり遠くからでも人影を見ると、直ぐに《ボロ》にもぐり込んでうずくまる。
周りの景色に溶け込んでピクリとも動かない。足元にいても全く判らない。
カルガモは隠れんぼの名人だ。
ヒナが大きくなって警戒心が薄らいだか、ここ２、３日水遊びする姿を
見かけるようになって、ようやく写真に撮ることができた。
■12：30■
鮎滝笠網漁 ☆☆☆★★
猿橋ピンコ
高岩 －－－－－
亀淵 －－－－－
ガバ －－－－－
壁・三角 －－－－－
入込み －－－－－
ヤハズ ☆☆★★★
馬ノ背 ☆☆★★★
アオキ ☆☆★★★
新滝 ☆☆★★★
鮎は飛んでいる、網も置いてあるのに滝番の姿が見えない・・・。
『ヤイ、今年しゃあ、まあアイはイイわ、どおにもアッツイでそろそろ帰るよ』
ウシマのヨシヒコさんが木陰から出てきた。
今の時期、昼過ぎの鮎滝は〔どおにも〕熱い。
上からの直射と下の岩盤からの照り返しで、バーベキューだ。
そう言えば、昔は鮎を開いて岩の上に並べ、《一夜干し》にしたと聞いた。
『小さいで数で言やあ１５０ぐらいは捕ったら・・』
このところ毎日まずまず飛んでいるようだが、３匹に１匹は
ハヨが混ざるようになった。
