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滝番小屋

新城市出沢と鮎滝の近況を紹介、その他雑感を少々。

三河の始まり

2013年02月28日 | 瑠璃光浄土

 先日、出沢の仲間と【三州マタギ小屋】を訪ねて、ふと【巴山】に
行ってみたくなった。確かあそこは巴山のすぐ裏側(こっちから見て)のはずだ。
以前一度尋ねたことが有るような気がするのだが、近場の割になかなか訪れる
機会のない処だ。

 国道301号線の作手中学校北側の交差点を西に曲がり市道を約3㎞、
車で5分ほど走ると、だんだんと道が狭くなり坂も急になる。
やがて峠となり、市境の岡崎市の標識がある。左手に鳥居が見え木で作った
階段が山頂に続いている。鳥居の脇に【白髭神社】の石柱。

 車を降り3分ほど上って行くと頂上に着く。石碑と粗末な社が祭ってある。
石碑自体が白髭神社の御神体だと案内板にある。つまりは巴山そのものが
御神体ということだろう。

 何れにしてもここが巴山の分水嶺だ。

 東に流れ下る水は豊川に、西に下って男川(乙川・おとがわ)、
北に流れて矢作川だ。此処が三河の始まりだと言う。
言われてみれば成る程そうかと思うが、一見、他の山と何ら変わりはない。
 今でこそ衛星写真で何となく理解るが、そんなものの無い時代に、辺りの山を
見回して、此処が三河の源流で【巴山】だと名付けた人は大したものだ。
 知識だけは豊富な現代人だが、現地とリンクした感覚は昔人の足元にも及ばない。

 

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三州マタギ小屋

2013年02月18日 | 出沢

 出沢活性化の会で【三州マタギ小屋】を訪ねた。
 
『日間賀島でいっぱい飲むか、』
で始まった話なのだが、出沢の連中は真面目?だ。
『ただ、飲んでばかりいても仕方がない、途中でどっか見ていくか』
とイノシシのがあるという、
岡崎市夏山町の【三州マタギ小屋】を訪ねることになったのだ。

 本宿を回り込んできたので、えらく遠くに来たように思ったが、
よく考えてみれば出沢からここまで直線距離で20キロもない。
作手高里の向う側、同じ巴山の山裾だ。

 イノシシが悪さをするからやっつける。捕ったら勿体無いから
解体して食べる。これで金儲けしようと思っているならやめたほうがいい・・。
小屋・わな・解体道具・・、必要なものは金をかけずに自分たちで作る。
なんとか後継者をつくろうと、仲間を募りNPOを立ち上げた・・・。
 代表の日浅さんの説明は明快だ。

 箱ワナはともかく、自作したという解体ナイフは道具の域を超え芸術品だ。
山あいの渓谷の脇の小屋、人懐こいのと、やたらと吠えまくっているのと
二匹のワンコ。おおらかそうな奥さんも周りにマッチして収まっている。
 羨ましい。ここは日浅さんの遊び場だ、日浅ワールドだな・・。

 日浅さんの話を聞いているうちにるミッチャの目が輝きだした。
長年の付き合いでよく分かるのだが、ミッチャがあの目をした時、
頭のなかには、すでに【出沢マタギ小屋】が建っている。

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隣りの川は良く見える。

2013年02月11日 | 寒狭川下漁協

 最初は誰に聞いたのか?はっきりとは覚えていないのだが、以前から
《鮎の遡上時期に、豊川の水温が矢作川より低いので、豊川で産卵し流下した仔魚が、本来豊川に上らなければならないのに、矢作の方に上ってしまってこっちが不漁になってしまう》と言われていて、私もずっとそう思っていた。
 昨年の豊橋河川事務所さんとの意見交換会の際に、そのことを話題にした所、早速調査してまとめていただいた。全三年分の資料なのだが、ほぼ同じ傾向なので昨年(平成24年)の資料のみ紹介する。

 調査地点は 三河湾:蒲郡沖・吉良沖  豊川:当古  矢作川:米津・岩津
 
 ナント!、この調査によると鮎の遡上時期には豊川のほうが水温が高い・・。
 鮎の遡上には13℃以上の水温が必要と言われているが、三河湾、豊川、矢作川ともこの水温以上になるのは3月下旬だ。そして、年明けから鮎の本格的な遡上時期である4月末まで、豊川のほうが平均2℃ほど温かいのだ。水温の高い方へ上るのなら豊川に多くの鮎が上ってしまうことになる・・・。

 《豊川上流は奥が深く、渓流が多いので冷たい》などと尤もらしい曰くがついていたのだが、この結果だ。昨年は矢作・豊川とも天然鮎の遡上が多かったが、ここ数年不良続きだったので、隣りの川が良く見えたのだろうか。
 冬季に吉良の水温が蒲郡より高く推移しているのが気になるところではあるが、自然は奥深く本当のところは判らない。貴重な資料を提供していただいた豊橋河川事務所の方々に感謝すると共に、このような調査の積み重ねが、私たちの知見を増やし、昔のような豊かな川をとり戻す手助けになればと願う。

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