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滝番小屋

新城市出沢と鮎滝の近況を紹介、その他雑感を少々。

首を差し出した猪

2010年04月26日 | 出沢

 有海の檻にイノシシが入ったから見に来い、とミッチャから連絡があったのは朝の8時を少し回った頃だった。早速駆けつけると30キロ位のイノシシが2匹、檻の中からこっちを覗っていた。
 イノシシとともに暮らしている我々出沢の者にとっては信じられないことだが、この有海地区は今まで殆んどイノシシの被害がなかったのだという。おそらく、国道と豊川に挟まれてイノシシが侵入できなかったのだろう。しかし、流石にここ4,5年ほど前からイノシシに荒らされるようになったそうで、少しでも被害をくい止めようと3年ほど前に仕掛けた檻にこんど初めてイノシシが入ったという。勝手がわからないというので、から解体まで処理一式を出沢の連中が手ほどきすることになり、午後1時に出直して始めることになった。

 槍を持って檻に近付いていくと、やけに大人しい。出沢の檻に入ったイノシシは暴れまくってなかなか突けないので、「ませ棒」で檻を仕切って動き回れなくしてから突くこともある。ところがこのイノシシは、ときどき威嚇はするもののじっとこちらの様子を覗っているのである。ミッチャと「有海のイノシシは品があるなあ」などと話しながら、ふと此処は有海原だということを思い出した。

 『お前は強右衛門の末裔か?』

 すっかり観念した様子の猪は、ゆっくりとうなずいて首をさし出した。気品さえ感じられる。

 『おお見事!潔し!、その潔さに免じてこのまま放してやりたいが、これは生き残りをかけた戦だ、そうもゆかぬ。だがお前の勇気は我が命ある限り後世に語り継ごう』

 というわけで、この猪たちは有海の人たちのお日待ちの肴となった。その味と潔さは有海の伝説となって後世に語り継がれることであろう。(実はこの猪は2匹とも♀であった・・。だがその勇気と潔さは称賛に値するものであることに変わりはない)

 因みに、今年も4月18日、新昌寺境内(ここから300メートルほど離れているだろうか)の鳥居閣で【強右衛門祭】が盛大に催され勇者「鳥居強右衛門」が讃えられた。

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第4回寒狭峡ウォーキングのお知らせ

2010年04月17日 | 出沢

 昨秋、諸事情で行うことができなかった寒狭峡のウォーキングを、5月9日に開催することになりました。多数のご参加をお待ちしています。

http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/e2/1176a07a9293dd930b6dee17c0a9435b.jpg

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【立ち上がれない出沢】_(区民総会)

2010年04月10日 | 出沢


 出沢の平成22年度が始まった。

 「皆さんのご協力をいただいて、一年間無事に務めたい」 と新区長の和之さん。

 『よろしくお願いします』
 だが待てよ?、一年間何事も無いなどということはあり得ない。さまざまな事が起こるに違いない。しかし、出沢も高齢化が着実に進んでいる。あと三年もすれば、我々団塊世代が65歳以上になり、「限界集落」の仲間入りだ。事が起こる度に年寄りが「立ち上がって」いては身がもたない。

 出沢辺りの流れは急だ。流れに逆らわず、大岩にぶつかりそうになったら竿を差して避ける。これからはその程度しかできないのではないか、

 時の流れに身を任せ、流れる岸を眺め、あの岩は亀に似ている、こっちは鳩だ、と見物するぐらいの余裕を持ちたい。

【立ち上がれ日本】
 《大切なのは中身、コンテンツだ。年齢ではない・・・、ハズだ》
  《年寄りを笑うな行く道だから・・・》

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昼間檻に入った猪

2010年04月03日 | 出沢

 午後5時少し前だった。檻の様子を見に西沢に上がっていくと、安いっちゃが畑をおこしていた。

 『ホイ、どうだん、イノシシは来とるかん?』

安いっちゃは、備中でおこしていた手をとめて、首を横に振りながら
 「ここんとこ、檻の近くには来とらんよ、タケノコを掘りにヤブのほうにいっとるじゃないかと思うが」
 「今朝も檻を見にいったが、来とらなんだでのん」

 『そうだのん、今年はタケノコが早いでヤブを荒らしにいっとるかも知れんのん』

 それでも、一度様子を見ておくか、と檻のところまで上っていくと・・・・・。
ン・・・、檻の中で20kg位のイノシシが、じっとこっちを窺っている。安いっちゃは確か朝は這入っていなかったと言っていたが・・、すると、このイノシシは何時這入ったんだ?。
 
 そういえばこの頃、昼間イノシシに出会ったという話をよく聞く。イノシシの子供も「ゆとり教育」のせいで、夜中に暗がりで餌をあさるのが怖くなってしまったのだろうか?。

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