ロレンツォ(リマウ・リッツベルガー・グリッロ)は、里親に引き取られトリノからイタリア北部
ウーディネの町にやってくるが、個性的ないでたちで目立ってしまう。やがて「尻軽女」とやゆされる
少女ブルー(ヴァレンティーナ・ロマーニ)、トロいとバカにされているアントニオ(レオナルド・
パッツァーリ)と親しくなる。不器用な若者たちの青春をレディー・ガガなどのナンバーが彩る作品
この映画には元になった実際の事件があるという。10代の少年では抱えきれなかった秘密が、こんな
結果を招いてしまったこと。本当にやりきれないが、実際の事件はもっと残酷だったかもしれない
もしかしたら、本当にヘイトクライムだったのかもしれない。同性愛に限らず、事件にならないだけで
日々、少数派の方を傷つける出来事は起きているのだと改めて気づかされる。
等身大の高校生の未熟さと繊細さを流麗な映像でビビッドに描きながらも、安易なハッピーエンドに
逃げなかった、現実のシビアさを提示している作品でした。三人の友情の時間を、「突然炎のごとく」
や「はなればなれに」の様に理想的に映し出した後の「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」や
「エレファント」的暗転は青春の未成熟さと苦味を強く残していました。
勉強や部活・・・就活等で悩んでいる方達に是非。ヒントがあるかも 勿論、大人にも ☆☆☆★
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