今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

古書の日

2007-10-04 | 記念日
今日(10月4日)は「古書の日」。
全国古書籍商組合連合会(全古書連)が2003(平成15)年に制定。10月1日~10月31日 が古書月間 となっている由。
古書を取り扱う書店は古書店、 古本屋とも呼ばれるが、古物商の一形態であり、営業を営む者は、古物営業法に則り、営業所を管轄する都道府県公安委員会(窓口は警察署)の許可が必要になる。今は、古書店の一形態として、ブックオフ等のような新古書店も多くなっているが、古書店と言うと、一般には、個人の店で、店によって、そこの主人の鑑識眼に基づいて、多くは近代文学や漫画、学術書、写真集などある特定のテーマに沿って揃えられており、価格も、各店の主人の美意識価値観によってつけられどこの店も同じと言うわけではない。
本の中でも、骨董的価値や、歴史的希少性のあるものは一般に「古本」とは呼ばず「古書」と呼ばれており、これらの古書の価値ある者は非常な高値で売買されている。それに比べ、余りそのような価値のないただ新品ではない古いだけの、それがために格安ものを「古本」と呼ぶ傾向があるようだ。
都市部には、古書店が密集し、古書店街を形成している地域があるが、とりわけ、東京・神田神保町には、古くから歴史的に古書店が並び、神田古書店街は、世界でも屈指の古書店街といわれている。この街の特徴は、各古書店が、ノンジャンルではなく、それぞれに専門分野を持っており、しかもその分野が、文学・哲学・社会科学・演劇・自然科学・洋書・文庫本などバラエティに富んでいることである。毎年、神保町古本まつりが行われている(以下参考に記載の※神田古本まつり参照)。また、 また、大阪では梅田の阪急かっぱ横丁の所にある「阪急古書のまち」(大阪梅田阪急三番街)が東京ほどの規模ではないものの10数店の古書店街を形成している。(阪急三番街マップ参照)
私も、若い頃東京で仕事をしていたときには事務所が日本橋にあったので、古書店街にも近いのでよく行った。当時、古書などには興味がなかったが、暇つぶしにあちこち覗いて歩いた。
その後、30代後半くらいから会社の先輩などの影響を受け、骨董品などの我楽多物が好きになり、それからは、町に出ると、また、違った目で古書店を覗くようになった。古本を求める人にも色々な目的があるだろうが、私の場合は、特別歴史的価値のあるものや文学的価値のあるものなどを求めるわけではなく、古本屋によっては絵葉書などを多く扱っているところもあるので、そのようなところで、ちょっと面白そうな絵葉書や古いアサヒグラフなどの雑誌などを求めてのものである。店の主人などと話をしていると結構、私と同じようなものを捜している人たちも多いようだ。それは、学者などのほか色々な分野の専門家たちなどさまざまである。日本の場合、第二次世界大戦によって、都市は火の海となり、そのため建物だけではなく、色々な貴重な本や写真などの資料も消失した。神戸市など登記簿なども焼けてしまい戦後になって、誰がどこに住んでいたのか証明ができず、そのため、三宮周辺などにおいては焼け跡に早く住んだものが、そこにいついてしまった・・といったことが多くあったということを聴いたことがある。そのようなことから、学術用やいろいろな資料作りに、戦争前の色んな建物や風景などの絵葉書また、雑誌に計上されていた写真などが貴重な資料として使われているのである。
私の我楽多ものの中に、コレクションとまでは言えないが、それでも1000枚を超える絵葉書や雑誌などがある。改めて、見直してみると、購入時には何も考えずただ面白半分に買ったものの中に、結構、貴重なものも含まれている。しかし、絵葉書などの保存は楽なのだが、雑誌の保存には困ったものだ。大正から昭和初期の雑誌が多いが、この時期の雑誌は紙質や使用しているインクが悪く、しかも、風化して、少し触るとポロポロとかけてしまったりするのである。本などでもそうであるが、雑誌など定期的に開いて風通しの良いところへ並べ風にあておかないと湿気でだめになってしまう。それで、もう痛んだ雑誌などは大分処分してしまったよ。
この頃は、インターネット上の電子図書館である「青空文庫」などがあり、著者の没後50年を経て著作権の消滅した本などは無料公開されている。ただ、青空文庫形式は、ボランティアの強力により、テキストファイルとして多くの環境で読む事ができるように規格化されており、挿絵などの情報が原則として含まれてないので、それが、少々残念ではあるが、非常に便利で、私も大いに利用させてもらっている。
しかし、最近、米国の要求などもあり、著作権保護期間延長が検討されているという。これには、反対しないといけないね~。
このようにインターネットで、古い書物が図書館にも行かずに読めるようになると、古書としての価値観も今までとはだいぶん違ったものとなってくるだろう。
(画像は、マイコレクションの古雑誌「サンデー毎日」昭和15年2月4日号。表紙挿絵は岩田専太郎。私の大好きな挿絵画家の1人である。絵を飾る感覚で利用している。)
参考:
古書店 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E6%9B%B8%E5%BA%97
日本の古本屋
http://www.kosho.or.jp/servlet/top
Category:価値観- Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:%E4%BE%A1%E5%80%A4%E8%A6%B3
※神田古本まつり
http://www.kanko.metro.tokyo.jp/topics/021023/3.html
阪急3番街マップ
http://www.h-sanbangai.com/map/map.html
青空文庫 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%92%E7%A9%BA%E6%96%87%E5%BA%AB
青空文庫 Aozora Bunko
http://www.aozora.gr.jp/
岩田専太郎画集
http://www.ne.jp/asahi/orion/mako-rigeru/sentarou.htm