今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

津軽弁の日

2007-10-23 | 記念日
今日(10月23日)は、「津軽弁の日」
津軽弁の日やるべし会が制定。この日が青森県の方言詩人・高木恭造の命日でもある。
以下参考の津軽弁の日オフィシャル・サイトによると、「津軽弁の日」を作った理由は、”なもかもうるめ(あじのある)津軽弁も、遣ねでればだんだネ忘えらさてまて(使わないでいれば、だんだん忘れられてしまって)、そのうぢあンずましぐ(心地よく)喋エねぐなったりへば(しゃべれなくなる)。方言詩人高木恭造さんの、「まるめろ」の朗読ごと聞いて、えぱだに気持コじゃわめだ人もずンぶいだズごどだ(変に心がざわめいた人も随分いたようだ)ろうから、「津軽弁の日」ズのをこへで(作って)、みンなしてその味コ消さねにすべし”・・ということらしい。(詳しくは以下参考に記載のオフィシャル・サイト「津軽弁の日って」を見られたい。また、恭造の方言詩集「まるめろ」は以下で見れるよ。
方言詩集「まるめろ」→http://fweb.midi.co.jp/~munakata/marumero/marumero.html
そして、1987(昭和62 )年の この日が青森県の方言詩人、高木恭造の命日であることから、その翌年から毎年10月23日に青森市文化会館で、青森県津軽地方で話されている津軽弁をテーマとした催し物が行われているようだ。今年・2007(平成19)年で20回目を迎えた。一般の人から津軽弁に関する「短歌、俳句、川柳」「体験記」「詩」を募集し、優秀な作品は伊奈かっぺい(いな かっぺい、本名・佐藤 元伸(さとう もとのぶ)を始めとする面々が会場で朗読する。作品は青森県内からだけでなく県外からも多数寄せられているそうだ。
私は伊奈かっぺいと言う人を知ってはいるが、それ程良くは知らないが「北の伊奈かっぺい、南のばってん荒川」と言われるほどのローカルタレントだと言われているそうだ。
昨年亡くなった九州・熊本のお笑い芸人・ばってん荒川のことは、昨日ブログで採りあげたので、そちらで、見てください。→「10月22日ばってん荒川こと米崎一馬の 忌日」
方言(ほうげん)とは、ある1つの言語の中の亜種・変種のことである。
言語は変化しやすいものなので、地域ごと、話者の集団ごとに必然的に多様化していく傾向があり、発音語彙俚言など)、文法に相違が生じる。そのために、差異の程度が別の言語までには広がっておらず同じ言語の変種と認められるものの、部分的に他の地域の言葉と異なった特徴を持つようになったものを方言と呼び、また、方言には同一地域内にあって、社会階層の違いによって異なる変種もある。
日本の地形は険 しい山々や流れの激 しい川が多く、昔は、その自然の壁に遮られ自由に交流することが出来なかった。その結果、地域ごとに違った方言が生まれた。また江戸時代には、日本はいくつもの に分かれ、それぞれの藩の交流がなかった。こういった制度も方言の成り立ちには大きな影響 を与えていた。
かつての文化の中心地から同心円状に、異なった方言語形が分布している状態を周圏分布という。柳田国男は、蝸牛考で、中央から同心円(中心が同じで、半径が異なる円)状に同じような語彙や言い回しが存在し、辺境に行くほど中央で古い時代に使用されていたものが分布していることがあると指摘しており、そのような分布を「周圏分布」といい、その好例として、京都でカタツムリの方言がナメクジ→ツブリ→カタツムリ→マイマイ→デデムシ のように変化し、それぞれが東西南北に広がっていったと推測している。
以下参考に記載の『日本言語地図』は、全国各地の方言で、どのような語形や発音がどこに現れるかを項目ごとに表示した地図で、言語地図あるいは方言地図と呼ばれているものであるが、「方言の日本地図―ことばの旅」 (講談社、真田 信治著)にも、”方言形の残存率がもっとも高い沖縄(これは沖縄の歴史、琉球王国の経緯からして当然)についで、11位までを九州と東北の県が占めているというが、これは、地理的に中央から遠く隔たっているためその影響を受けにくく、それだけ固有の方言を残しやすく、標準語が浸透しにくい地域であったからだと考えられている。”・・・とある。
例えば、東北方言、俗に東北弁とも言われているものは、江戸時代の西廻り航路(北前船)の港町がある藩は京言葉大阪弁など上方方言の影響がみられ、東廻り航路の港町がある藩や主要街道が通っている藩は江戸言葉の影響があると言われている。 上方の影響がある方言には、 津軽弁下北弁秋田弁庄内弁があり、江戸の影響がある方言 には、南部弁盛岡弁仙台弁福島弁 がある。
私は、現役時代、出張するのが仕事のようなものであったが、あるとき山形県・旧庄内藩領内である酒田にもよく行ったが、冬の時期には、仕事が終わった後は、地元の特産であるハタハタ田楽で1杯やるのが楽しみであった。行きつけの店には、庄内弁の中の京言葉に近いものを壁面に張り出していた。それを見て本当に今でも京都で通用するような言葉が沢山あったので驚いたが、これらは、昔、何らかの理由によって、酒田に流されてきた京の公家達の使っていた言葉が広まったものとの店主の説明であった。同じ京言葉にちかいものでも、色々あるようだ。
明治時代以降、日本では学校教育の中で標準語共通語と比較)を押し進め、方言および日本で話されていた他の言語を廃する政策がとられた。そのため、方言を話す者が劣等感を持ったり、差別されるようなこともあり、現在では、テレビ・ラジオにおける標準語使用の影響により殆どの者が標準語を話せるようになった一方、その土地の方言を話せる人口は確実に減っている。関西地方では、今でも比較的方言を使っているが、それでも純粋なものではなく、地域性が失われる傾向にある。特に若者の間でその傾向が著しい。
山口県が観光案内に「おいでませ山口へ」と山口弁を用いた事などをきっかけに、近年は観光ポスターや駅前の歓迎塔などで方言が積極的に用いられるようになった。方言には、その土地の独特の雰囲気が漂っているのでいいものだ。余り、訛りが強くて土地の者にしか分からないものを日常に使われると困るが、相手に通じるものであれば、方言を使うと面白いよね。どうせ、今の標準語と言われているものも、各地方の方言の寄せ集めと言ってよい。標準語は東京の中流階級の山の手言葉を規範として造られたとされているが、この言葉自体、江戸時代に参勤交代で江戸に滞在していた様々な地方の人の方言が混合して成立したものであり、下町などでは江戸言葉(江戸弁)を母語とし続けた。これも、方言の1つである。
(画像は、(講談社「方言の日本地図―ことばの旅」 、真田 信治著)
高木恭造 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%9C%A8%E6%81%AD%E9%80%A0
津軽弁の日オフィシャル・サイト
http://tsugaruben.jp/
日本の方言
http://contest2005.thinkquest.jp/tqj2005/80278/hogen.html
10月22日ばってん荒川こと米崎一馬の 忌日
http://blog.goo.ne.jp/yousan02/d/20071022
方言詩集「まるめろ」(津軽書房、昭和28(1953)年、棟方志功装丁版)
http://fweb.midi.co.jp/~munakata/marumero/marumero.html
Category:言語学- Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:%E8%A8%80%E8%AA%9E%E5%AD%A6
全国方言コンバータ
http://www.netricoh.com/contents/variety/hougen/
津軽弁対訳集
http://www2d.biglobe.ne.jp/~oga/tsugaru/ben.html
ふるさとの方言~方言ページの道しるべ~
http://nlp.nagaokaut.ac.jp/hougen/
『日本言語地図』地図画像/日本語情報資料館
http://www5.kokken.go.jp/dash4/laj_map_main.html
ハタハタ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%BF%E3%83%8F%E3%82%BF
庄内のやさしさ ぬくもりの庄内弁心理学/どげだ?何ともながろ?
http://www3.ocn.ne.jp/~efukushi/shounaiben.htm
東京方言 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E6%96%B9%E8%A8%80