今日(12月13日)は、ヨーロッパに伝わる守護聖人の1 人で、眼・ガラス・農業の守護聖人といわれる「聖ルチアの日」 (Saint Lucy's day) 。
ここで言うルチアは、日本でもイタリア・ナポリ民謡サンタ・ルチアの歌で知られている聖ルチア のことでであるが、ルーテル教会信徒が圧倒的に多いスウェーデン、フィンランド、デンマーク、ノルウェーで崇拝される数少ないキリスト教の聖人の1人である。
しかし、このルシアという女性の生涯は不明なことが多く、確かなことは、ローマ帝国の皇帝ディオクレティアヌス(245年 ~ 313年)支配下のシラクサ(イタリア共和国のシチリア島東岸に位置する都市)で304年に殉教したという事のみだそうである。ただ、言い伝えでは、4 世紀頃のいまだキリスト教が弾圧の対象とされていたローマ帝国において、ルーシーの母親は長年難病を患っていたが、ルーシーがキリスト教のシチリアの聖人アガタ(St.Agatha)の奇跡を聞きつけ、ミサに参加し、母の病が癒されるよう聖アガタの墓の前で一晩中祈り続けた結果、その難病が奇跡的に治癒されたという。母の病気が癒されたことを契機として処女を守り財産を貧しい者に施すことを神に誓ったものの、ローマ帝国による迫害により火刑に処された。彼女が死に直面した際、自ら首に剣を突き刺した表象(ひょうしょう)は、今でもスウェーデンで行われているルシア祭での少女が腰に巻く赤い帯に示されている。そして、少女達は、手にキャンドルを持ってルシアの歌を歌う。
聖ルチアについては、異教徒である婚約者を捨ててキリスト教徒となったが、異教徒の婚約者は思いのままにならないルチアに怒り、彼女をキリスト教徒だと密告したため、彼女は拷問として、両目をえぐり出されたが、奇跡が起き、彼女は目がなくとも見ることができたという。
このような伝説が流布したため、眼に関わる聖人として広く信仰されるようになり、絵画や像では、聖ルチアはしばしば黄金の皿の上に自分の眼球を載せた姿で描かれる。以下マロッソの「聖ルチア」参照。
天球美術館 パルマ イタリア美術、もう一つの都
http://pocketmuseum.blog52.fc2.com/blog-entry-37.html
聖ルチア(イタリア語:Santa Lucia, 英語:Saint Lucy )は、その名がラテン語で光を意味する輝く(luccia)や光(lux)にに由来するとも言われ、そこから彼女が光をもたらす聖人として考えられ、やがて肉体と精神との違いを問わず眼の守護聖者となったとも言われている。キリスト教会は、ヨーロッパ世界への布教活動の際に民衆に理解しやすい伝道方法として聖ルチアのような聖人の逸話を利用したのだろう。彼女の犠牲の話しは、ローマに広まり、ヨーロッパ世界、とりわけ中・北欧において聖ルチア信仰が高まったのは、11 世紀以降のことのようである。
北欧の国々では、クリスマス前の旧暦の冬至に当たる毎年12月13日に聖ルシア祭が行われる。
冬至は一番日が短い日であるが故、日が長くなり始める日でもある。北欧の国々は日照時間が非常に短い。(以下参考に記載の「北欧の日照時間 」また、「スウェーデンの今 冬至の北欧」など参照)。冬至を過ぎれば日が長くなり、明るい光を運んでくれる。
これらの国では、キリスト教伝来前からの日が長くなることを祝う晩冬の民間信仰「光の祭り」に、キリスト教の光の聖人がいつの間にか結びついていったのであろう。
長く暗く寒い北欧の冬に一筋の光を投げ込むのが聖ルシア。この日少女達が白いドレスに「光」を象徴するキャンドルをともしながらサンタ・ルチアの歌を歌い、この聖人を思い浮かべるているのであろう。以下参照。ルシアのコーラスや街を歩いている光景が 動画で見ることも出来るよ。
冬のスウェーデンのイベント<ルシア祭>
http://www.myshica.com/article/69907180.html
ね!ルシアの歌って・・・皆さんもよく知っているイタリヤの民謡「サンタ・ルチア」でしょう。以下では、この曲の綺麗なマンドリン演奏が聴けるよ。
サ ン タ ・ ル チ ア /コトラウ作曲(マンドリン・MIDI)
http://www.geocities.jp/h_ikem/slucia.htm
(画像は、聖ルチア、フランチェスコ・デル・コッサ画。ワシントンD.C.国立博物館蔵。フリー百科事典Wikipediaより。美しいが、なにか不思議な感じ。彼女が手にしているのは殉教者の印である棕櫚〔しゅろ〕の葉、その茎から花のように芽吹いているのは2つの眼球であり、これは、彼女が、自らくり抜いた眼を持っているのである。拡大画像 → ここ)
参考:
聖ルチア祭 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%96%E3%83%AB%E3%83%81%E3%82%A2%E7%A5%AD
守護聖人 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%88%E8%AD%B7%E8%81%96%E4%BA%BA
光 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89
天球美術館 パルマ イタリア美術、もう一つの都
http://pocketmuseum.blog52.fc2.com/blog-entry-37.html
世界の民謡・童謡/サンタルチア 歌詞と解説 MIDI
http://www.worldfolksong.com/songbook/others/santalucia.htm
サンタ ルチア堀内敬三訳詞(1)/小松清訳詞(2)・ナポリ民謡
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/santalucia.html
サ ン タ ・ ル チ ア /コトラウ作曲(マンドリン・MIDI)
http://www.geocities.jp/h_ikem/slucia.htm
サンタルチア
http://www.ffortune.net/calen/xmas/songs/santalucia.htm
北欧の日照時間
http://www.c-player.com/ac45785/thread/1100032672326
スウェーデンの今 冬至の北欧
http://blog.goo.ne.jp/yoshi_swe/e/d36616a77fd35b6ff56560c72a55332e
[PDF] スウェーデン文化の歴史的前提
http://rechs.h.kobe-u.ac.jp/furuya04.pdf
冬のスウェーデンのイベント<ルシア祭>
http://www.myshica.com/article/69907180.html
ここで言うルチアは、日本でもイタリア・ナポリ民謡サンタ・ルチアの歌で知られている聖ルチア のことでであるが、ルーテル教会信徒が圧倒的に多いスウェーデン、フィンランド、デンマーク、ノルウェーで崇拝される数少ないキリスト教の聖人の1人である。
しかし、このルシアという女性の生涯は不明なことが多く、確かなことは、ローマ帝国の皇帝ディオクレティアヌス(245年 ~ 313年)支配下のシラクサ(イタリア共和国のシチリア島東岸に位置する都市)で304年に殉教したという事のみだそうである。ただ、言い伝えでは、4 世紀頃のいまだキリスト教が弾圧の対象とされていたローマ帝国において、ルーシーの母親は長年難病を患っていたが、ルーシーがキリスト教のシチリアの聖人アガタ(St.Agatha)の奇跡を聞きつけ、ミサに参加し、母の病が癒されるよう聖アガタの墓の前で一晩中祈り続けた結果、その難病が奇跡的に治癒されたという。母の病気が癒されたことを契機として処女を守り財産を貧しい者に施すことを神に誓ったものの、ローマ帝国による迫害により火刑に処された。彼女が死に直面した際、自ら首に剣を突き刺した表象(ひょうしょう)は、今でもスウェーデンで行われているルシア祭での少女が腰に巻く赤い帯に示されている。そして、少女達は、手にキャンドルを持ってルシアの歌を歌う。
聖ルチアについては、異教徒である婚約者を捨ててキリスト教徒となったが、異教徒の婚約者は思いのままにならないルチアに怒り、彼女をキリスト教徒だと密告したため、彼女は拷問として、両目をえぐり出されたが、奇跡が起き、彼女は目がなくとも見ることができたという。
このような伝説が流布したため、眼に関わる聖人として広く信仰されるようになり、絵画や像では、聖ルチアはしばしば黄金の皿の上に自分の眼球を載せた姿で描かれる。以下マロッソの「聖ルチア」参照。
天球美術館 パルマ イタリア美術、もう一つの都
http://pocketmuseum.blog52.fc2.com/blog-entry-37.html
聖ルチア(イタリア語:Santa Lucia, 英語:Saint Lucy )は、その名がラテン語で光を意味する輝く(luccia)や光(lux)にに由来するとも言われ、そこから彼女が光をもたらす聖人として考えられ、やがて肉体と精神との違いを問わず眼の守護聖者となったとも言われている。キリスト教会は、ヨーロッパ世界への布教活動の際に民衆に理解しやすい伝道方法として聖ルチアのような聖人の逸話を利用したのだろう。彼女の犠牲の話しは、ローマに広まり、ヨーロッパ世界、とりわけ中・北欧において聖ルチア信仰が高まったのは、11 世紀以降のことのようである。
北欧の国々では、クリスマス前の旧暦の冬至に当たる毎年12月13日に聖ルシア祭が行われる。
冬至は一番日が短い日であるが故、日が長くなり始める日でもある。北欧の国々は日照時間が非常に短い。(以下参考に記載の「北欧の日照時間 」また、「スウェーデンの今 冬至の北欧」など参照)。冬至を過ぎれば日が長くなり、明るい光を運んでくれる。
これらの国では、キリスト教伝来前からの日が長くなることを祝う晩冬の民間信仰「光の祭り」に、キリスト教の光の聖人がいつの間にか結びついていったのであろう。
長く暗く寒い北欧の冬に一筋の光を投げ込むのが聖ルシア。この日少女達が白いドレスに「光」を象徴するキャンドルをともしながらサンタ・ルチアの歌を歌い、この聖人を思い浮かべるているのであろう。以下参照。ルシアのコーラスや街を歩いている光景が 動画で見ることも出来るよ。
冬のスウェーデンのイベント<ルシア祭>
http://www.myshica.com/article/69907180.html
ね!ルシアの歌って・・・皆さんもよく知っているイタリヤの民謡「サンタ・ルチア」でしょう。以下では、この曲の綺麗なマンドリン演奏が聴けるよ。
サ ン タ ・ ル チ ア /コトラウ作曲(マンドリン・MIDI)
http://www.geocities.jp/h_ikem/slucia.htm
(画像は、聖ルチア、フランチェスコ・デル・コッサ画。ワシントンD.C.国立博物館蔵。フリー百科事典Wikipediaより。美しいが、なにか不思議な感じ。彼女が手にしているのは殉教者の印である棕櫚〔しゅろ〕の葉、その茎から花のように芽吹いているのは2つの眼球であり、これは、彼女が、自らくり抜いた眼を持っているのである。拡大画像 → ここ)
参考:
聖ルチア祭 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%96%E3%83%AB%E3%83%81%E3%82%A2%E7%A5%AD
守護聖人 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%88%E8%AD%B7%E8%81%96%E4%BA%BA
光 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89
天球美術館 パルマ イタリア美術、もう一つの都
http://pocketmuseum.blog52.fc2.com/blog-entry-37.html
世界の民謡・童謡/サンタルチア 歌詞と解説 MIDI
http://www.worldfolksong.com/songbook/others/santalucia.htm
サンタ ルチア堀内敬三訳詞(1)/小松清訳詞(2)・ナポリ民謡
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/santalucia.html
サ ン タ ・ ル チ ア /コトラウ作曲(マンドリン・MIDI)
http://www.geocities.jp/h_ikem/slucia.htm
サンタルチア
http://www.ffortune.net/calen/xmas/songs/santalucia.htm
北欧の日照時間
http://www.c-player.com/ac45785/thread/1100032672326
スウェーデンの今 冬至の北欧
http://blog.goo.ne.jp/yoshi_swe/e/d36616a77fd35b6ff56560c72a55332e
[PDF] スウェーデン文化の歴史的前提
http://rechs.h.kobe-u.ac.jp/furuya04.pdf
冬のスウェーデンのイベント<ルシア祭>
http://www.myshica.com/article/69907180.html