この4月からK氏の母校で昇任人事が有り、愛弟子のK準教授が目出たく教授に昇任した。医学部の歯科口腔外科は今でこそ各臨床講座と同列になっているが、矢張り此処まで来るには容易ならざる道筋を歩んで来た訳である。医学部でなく歯学部を卒業して医学部病院へ勤務して来たからである。資格も片や医学部卒は医師であり、片や歯学部卒は歯科医師なのである。それ故歯学部卒では、歯学部で教職に就き教授になるのが順等であり最適であると思惟されたる。それは当然の帰結であろう。医学部病院で、我々が必死に悪戦苦闘した口腔外科も、歯科を冠することで医学部医師会との話し合いが着いて、現在の様な医学部病院の歯科口腔外科となったものである。一筋縄で簡単に落着した訳ではないのである。40年の歳月を経て内科、耳鼻科、(形成外科)との折衝で成立したものである。ただし麻酔科学は医師と歯科医師を明確に区分している。このように考えて見ると、社会に於ける行政区分や公的な名称などは、幾度かの変遷を経て今日が在ることを先人に感謝せねばならず、その臥薪嘗胆が有ってこそ現在が在ることなのである。さて、今日は一日中曇り空でありこれから登学である。身支度を整えて今日からは、上着なしで出掛けようかと思う。